地獄番の鬼もお休み

2017年 07月17日 - 日常

昨夕、TVで「笑点」を見ていたら、「今日は『藪入り』です」って言っていました。
「藪入り(やぶいり)」は、古典落語の演目のひとつにもなっています。
そこで皆さんは、「藪入り」という言葉の意味をご存知ですか。
「薮入り」とは、住み込みの奉公人や嫁いできた嫁が実家へ帰る事ができる休日のことです。
お正月の1月16日と、お盆の7月16日が藪入りの日にあたりました。
江戸時代に広がった風習で、昔は奉公人に定休日などなく、嫁も実家に帰ることはままならなかったため、藪入りだけが、大手を振って家に帰ったり、遊びに出かけたりできる日だったのです。
お盆の時期は、霊が里帰りして地獄にいないので、地獄番の鬼もお休みです。
その頃に畑に耳をつけると、ゴーッという地熱の沸くような音がするそうで、地獄の蓋が開いて霊が飛び出してくるので、仕事をしてはいけない日とされました。

仏教では、藪入りの日を「閻魔賽日(えんまさいじつ)」といい、「地獄の蓋が開き、亡者も責め苦を逃れる日」であり、「罪人を責めていた地獄の鬼さえもこの日は休むから、人も仕事を休む」と考えられました。
現在では、労働スタイルが変化し日曜日などの定休日ができると、藪入りはすたれました。
しかし藪入りの伝統は、正月休み・盆休みの帰省として残っているのです。

今日は、海の日かぁ!  法華坊主 joe

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