食べておいしい初鰹

2018年 05月21日 - 日常

「目に青葉 山ほととぎす 初鰹」
この句は、江戸中期の俳人・山口素堂(1642~1716)の作です。
目にも鮮やかな「青葉」、美しい鳴き声の「ほととぎす」、食べておいしい「初鰹」と、春から夏にかけ、江戸の人々が最も好んだものを俳句に詠んでいます。
この句が一躍有名となり、江戸っ子の間では、初夏に出回る「初鰹」を食べるのが粋の証となりました。

日本の食文化は、季節を感じながら、季節の味をいただくことを大切にしているので、いち早く季節のものを味わうことは大きな喜びなのです。
旬の走りは珍しさが先行して値段も高めで、もう少し待てば盛りになり、味や値段も安定するのですが、それを待つのは野暮というもの。
初物に手を出すのが粋の証だったのです。
とはいうものの、当時、「初鰹」は極めて高価で「まな板に 小判一枚 初鰹」(宝井其角/1661~1707)と謳われるほどでしたが、「初鰹は、女房子供を質に置いてでも食え」と言われるほどの人気でした。
初鰹が支持されたもうひとつの理由が、初物の縁起の良さにありました。
初物とは、実りの時期に初めて収穫された農作物や、シーズンを迎え初めて獲れた魚介類などのこと。
初物には他の食べ物にはない生気がみなぎっており、食べれば新たな生命力を得られると考えられ、さまざまな言い伝えも残っています。
アラ‼ Upする前に日付が変わってしまいましたね。

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