感謝の気持ちを込めて、適時に

2018年 07月8日 - 日常

「暑中」とは、暑い最中と察しはつきますが、実は24節気の「小暑」=7月7日から大暑までのおよそ15日間と、「大暑」=7月23日から立秋までのおよそ15日間をさします。
この小暑と大暑を合わせたおよそ30日間が「暑中」です。
「暑中見舞い」はこの「暑中」の期間に出すものですが、梅雨の最中はさすがに的外れなので、梅雨明けが明けてから出し、立秋(8月7日ごろ)を過ぎたら「残暑見舞い」にして、8月末までに届くようにします。
また「暑中見舞い」は、暑中にお盆の供物や夏負けをふせぐ食べ物を持参して挨拶をする習慣が大正時代に簡素化され、挨拶状をやりとりするようになったものです。
お盆の供物を贈る習慣はお中元に変化していったため、お盆を過ぎると表書きを「暑中見舞い」とするわけです。
挨拶状を送る習慣は、親交を深めるツールとして発達していきました。

お中元は、古代中国の「三元」(さんげん)の行事に由来します。
中国の三教(儒教、仏教、道教)のひとつ道教では、1月15日を上元、7月15日を中元、10月15日を下元と呼び、上元に天神様、中元に慈悲神様、下元に水と火の神様を祀る三元という風習がありました。
このうちの中元が、仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ)と結びつき、お盆の供物を親戚などに届けるようになったのが、お中元の由来とされています。
やがて江戸時代になると、親類やお世話になった人へ感謝の気持ちを込めて贈りものをする習慣へと変化し、定着していったのです。
お中元を贈る時期は地方によって異なります。
本来、中元は旧暦7月15日をさし、お盆のお供えものを贈っていた風習に由来するため、それをどう捉えるかで違ってくるからです。
最近は全国的に新暦で考えるところが増えていますが、新暦の場合は7月初旬から7月15日までです。
月遅れで考えるところでは、8月初旬から8月15日までです。
昨今では、暑中見舞いも7月に入るとすぐに、お中元に至っては6月中に届く場合もありますから、本義をよく考えて適切な時期に心を込めて送り届けることに心がけたいものです。

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