桃は、百薬の長。

2018年 08月13日 - 日常

お盆に入り「棚経(たなぎょう)」真っ只中です。
棚経とは、僧侶が一軒一軒檀家を回り、お盆のお経をあげることをいいます。
棚経の棚は、盆棚、精霊棚の棚からきていて、お経も仏壇の前ではなく、精霊棚の前で読みます。
盆棚は、供物を飾る棚で、庭先や座敷に飾られますが、最近では仏壇の前に設けることが多くなっています。

今日、お盆の棚経にお伺いしたお宅の精霊棚に、平たい形をしている桃のような珍しい果物?が供えてありました。
もしかして?とは思いましたが・・・。
読経後に珍果の話題になり、その正体が判明しました。
その名は「蟠桃(バントウ)」です。
「蟠桃」は中国が原産とされる桃の品種で、日本で一般的な比較的丸い桃とは違い、平たい形をしているのが大きな特徴です。
この「バントウ」という呼び名は別名「座禅桃(ザゼンモモ)」とも呼ばれ、中国では古くから不老不死の「仙果」として扱われてきたと言われています。
あの孫悟空と猪八戒が食べた不老不死の桃、それがこの蟠桃と伝えられています。
日本では、福島県や和歌山県などで僅かに生産されているようで、「楊貴妃」という名称でも出回っているのを見かけます。
「蟠」という漢字の意味は日本語では〈蟠る(わだかまる)〉と言い、不平や不満で心がすっきりしない状態として使われる事が多いですが、その他にも、かがんでうずくまる様子や、リング状に巻いている様子といった意味もあるとされています。
扁平な形で上も下も中心部分がくぼんでいる蟠桃はドーナツのようでもあり、後者の意味から付けられたものと思われます。
精霊棚には「百味の飲食(ひゃくみのおんじき)」をお供えして、ご先祖さまを御供養してください。

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