「叫び」を描いた西洋近代絵画の巨匠

2018年 12月3日 - 日常

先月末に観た「ムンク展-共鳴する魂の叫び」」の鑑賞記です。
世界で最もよく知られる名画の一つ「叫び」を描いた西洋近代絵画の巨匠、エドヴァルド・ムンク(1863-1944)。
ノルウェーを代表する画家ムンクの約60年におよぶ画業をたどる大回顧展です。

今年10月27日から来年1月20日まで上野の東京都美術館で開催され、オスロ市立ムンク美術館が誇る世界最大のコレクションを中心に、約60点の油彩画に版画などを加えた約100点を展示してます。
複数描かれた「叫び」のうち、オスロ市立ムンク美術館が所蔵するテンペラ・油彩画の「叫び」は今回が待望の初来日。
ムンクの描きだした絵画は、愛や絶望・嫉妬・孤独など人間の内面が強烈なまでに表現された代表作の数々から、ノルウェーの自然を描いた美しい風景画、明るい色に彩られた晩年の作品に至るまで、20世紀における表現主義の潮流の先駆けにもなりました。
「叫び」の他にも話題の作品のひとつが、リトグラフ3点を展示してある「マドンナ」。
これは生命の出発点としての女性を描いたということで、3点のうちの2点は精子と胎児に囲まれていて聖像であり母であることを表しているのだそうです。
恍惚の表情を浮かべるマドンナの周囲を精子が浮遊し、左隅には虚ろな表情の胎児が・・・、そして、マドンナの顔はいつしかドクロのようにも見えてきたりして・・・。
このマドンナの表情がとても美しくて、ムンクの絵としてイメージしていたものと違っていてとても気に入りました。
女性や母性に憧れながらも、同時に女性に対して深い恐怖心を抱いていたムンクは、終生を独身で過ごしました。
この作品からは、そんなムンクの、複雑な女性観を垣間見ることができます。
絵画が好きな方や、ムンクの作品を観たい方、お目当てのグッズがあるという方にもオススメの展覧会だと思います。
ぜひ。

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