1年の感謝を込めて贈る

2018年 12月8日 - 日常

大雪(たいせつ)を境に、一気に冬型の気圧配置となり上空に強い寒気が流れ込んできました。

この時季になると、日頃お世話になっている方に1年の感謝を込めて贈る「御歳暮」という風習があります。
年の瀬に、祖先の霊に塩鮭、するめ、数の子、塩ぶり、魚介類の干物などを供えるため、嫁いだ娘や分家の者が本家に供物を届けたのが始まりです。
その後、年末に帰省できない子どもや遠方に住む親戚が、祖先の霊や年神様(新年の神様のこと)に供える供物を本家に贈るようになり、やがて、日頃お世話になっている親類や上司などにも贈られるようになりました。
「歳暮」はもともと年の暮れという意味の言葉ですが、次第に年末の贈り物の呼び名として使われるようになり、定着しました。
今でもお歳暮には年越し・正月に使える食料品を贈るのが主流です。
産地直送品や老舗、こだわりのグルメなどバラエティに富んでいますが、大切なのは相手に喜んでいただけることで、先方のご家族の好みのものを選ぶとよいでしょう。
12月上旬から12月25日頃までに先方に届くようにするのが本来ですが、最近は11月中から届く場合もあり、デパートやスーパーの歳末商戦にのっかてしまっているようです。
地方によっては12月13日から贈り始めますが、これは御歳暮が正月のお供えものだった名残りで、正月事始め(12月8日または13日、地方によっては事納めという)から正月準備が始まり、すす払い(12月13日)で家や仏壇がきれいになってから届けると考えたことに由来します。
また、年末に近づくほど正月準備も進むため、25日までが目安となります。
年を越しての贈り物は「御年賀」(松の内である1月7日まで。関西地方では15日まで)とし、それ以降は「寒中御見舞」「寒中御伺い」(大寒が終わる2月3日頃まで)として贈ります。
時代の移り変わりとともに「御歳暮」の形式・方法やマナーも変化してきましたが、「1年の感謝の気持ちをお届ける」という心だけは忘れないで下さい。

改正入管法、未明に成立。  法華坊主 joe

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