子供の純性を育むための話&歌

2018年 12月24日 - 日常

今夜はXmasEve。
日本のクリスマスは宗教心が伴わない年末恒例行事ですので何ら違和感はありませんが、法華坊主は仏教求道者ですから、今年はクリスマスコメントは差し控えましょう。

過般上京の折に、児童文学をこよなく愛し精通している仲良しの友人が上野の森にある「国立国会図書館国際子ども図書館」に連れて行って案内してくれました。
難しい施設名ですが、平成12年に設立されたわが国初の国立の児童書専門図書館だそうです。
当該施設・建物についてもお伝えしたいことがありますが、今回は、訪ねた時に開催されていた「『赤い鳥』創刊100年―誌面を彩った作品と作家たち」(~2019年1月20日)についてお話します。
『赤い鳥』は、鈴木三重吉(すずきみえきち)が創刊した童話と童謡の児童雑誌です。
「蜘蛛の糸」などの広く読まれている童話や、「かなりや」のように今も歌い継がれる童謡を数多く世に送り出した『赤い鳥』は、今年で100年を迎えました。
この展示会では、『赤い鳥』の主宰者として、芸術的観点から児童文学の質の向上を目指した鈴木三重吉、童謡の発展に寄与した北原白秋(きたはらはくしゅう)など、『赤い鳥』で活躍した作家や詩人の作品を通して、『赤い鳥』が日本の児童文学史において果たした役割を紹介していました。
鈴木三重吉の目から見て低級で愚かな政府が主導する唱歌や説話に対し、子供の純性を育むための話・歌を創作し世に広める一大運動を宣言し『赤い鳥』を発刊したといわれています。
もともと童謡は文学的運動としてはじまり、当初は鈴木三重吉も童謡担当の北原白秋も、童謡に旋律を付けることは考えていませんでしたが、西條八十の童謡詩として掲載された「かなりや」に、成田為三の作曲した楽譜の付いた童謡掲載は大きな反響を呼び、音楽運動としての様相を見せるようになりました。
それまでの唱歌と違い芸術的な香気が高い詩、また音楽的にも従来の唱歌と違い単純な有節形式でない唱歌と異なる音楽に、人々は衝撃を受け大評判となったそうです。
今夜は「きよしこの夜」ではなくて、むかし歌った童謡を口ずさんではいかがですか?

テレ朝・玉川徹さん「徹子の部屋」に出演。  法華坊主 joe

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