居るべき場所を見失わない。

2019年 06月20日 - 日常

我が家は、『朝日新聞』と地方紙『福島民報』を購読していますが、たまたま入手した今朝の『読売新聞』〈編集手帳〉に次のような記事がありました。

先日亡くなった作家の田辺聖子さんは、色紙にこう書いた。<もろもろの/恩かがふりし/ひとよかな>◇かがふるは受けるの古語で、人の世からたくさんの恩を受けたとの意味だが、この感慨にいたるには晩年までかかった。書きたいから受けた仕事なのに、結果的にはふりかかる火の粉を払わねばならぬという心に余裕のない毎日だったと、多忙な時代を振り返っている(『われにやさしき人多かりき』集英社文庫)◇この人も仕事に多忙をきわめたらしい。麻薬取締法違反で執行猶予付きの有罪判決を受けた、元俳優でミュージシャンのピエール瀧被告(52)である◇俳優業は超のつく売れっ子となり、脚本のセリフ覚えに忙殺される日々のなか、薬物の誘惑に逆らえなかったという。裁判官が判決の際に持ちだしただ被告の部屋の写真が話題になっている。そこには「人生」と揮毫された書が写っていた◇「電気グルーヴ」と改めるまでのバンド名が「人生」だったそうで、裁判官が再起を心から願うと異例の説諭をしたほか、バンド仲間らが支援の声をあげている。恩のかがふる人生を大事に生きてもらいたい。2019.6.20

裁判官は「これからあなたが復帰できるのか、いつ復帰するのかは分かりませんが、薬物がなくてもいい仕事ができる、薬物をやめ続けたと社会の人たちに思ってもらえることを、切に願います」とエールを送ったといいます。
瀧被告ばかりでなく、自分自身が居るべき場所を見失わない上での大切なことこそが、「人生」ではないでしょうか。

東京オリンピック開催まで400日。  法華坊主 joe

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