近代文明への怒りと警鐘。

2019年 11月25日 - 日常

先日観た「センス・オブ・ワンダー -レイチェル・カーソンの贈り物-」は、メインの自然とともに伝えるレイチェル・カーソンから21世紀へのメッセージでした。
1962年、アメリカの科学者レイチェル・カーソンは、『沈黙の春』を著し、農薬や化学物質による環境の汚染や破壊の実態に、いち早く警鐘を鳴らしました。
『沈黙の春』を著す前に、アメリカの若い母親のための雑誌に執筆し、死後、友人たちの手で出版されたエッセイ『センス・オブ・ワンダー』。
この作品では、子どもたちと自然の中に出かけ、神秘さや不思議さに目をみはる感性を育み、分かち合うことの大切さを、詩情豊かな文章で綴っています。
この作品の舞台となった米国メイン州に現存するカーソンの別荘周辺の森や海辺に四季を訪ね、日本語版の翻訳者である上遠恵子さんが原作を朗読し、カーソンとロジャーの世界を追体験する「朗読ドキュメンタリー」として、2001年に完成した映画です。
レイチェルのことばに耳を傾け、自然といかに向き合うか、新しい世紀をになう子どもたちをいかに育てるかを考えさせるドキュメンタリー作品でした。
映画の最後に、2019年春に上遠恵子さんの講演会(中瀬幼稚園にて開催)の様子を撮影した特別映像も併映しています。
レイチェル・カーソンが晩年過ごしたメイン州の別荘で、上遠さんは、「ゆったりとした時間感覚を味わい、ブルーベリーの畑に寝転がり、鳥の羽が風をきる音を聞き、人知を超えた感覚を体験し、子どもたちにこのゆったりとした時間を味わわせてあげたい、それはまわりの大人たちの役目だ」と訴えます。
『センス・オブ・ワンダー』『沈黙の春』には、「命への畏敬、地球は人間だけのものではない、命あるすべてのものたちの住みかとして、みな共に生きなければならない」と描かれていて、人間以外の生きものを痛めつける文明への怒りと警鐘を今でも鳴らし続けています。

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