まず相手の声に耳を傾け・・・。

2019年 11月27日 - 日常

昨日は、仙台国際センターで、解剖学者で東京大学名誉教授・養老孟司先生の「教育とは・・・人を変える、人が変わる」と題する講演を拝聴しました。
そして今日は、福島市こむこむ館で、車いす陸上競技選手の中尾有沙さんによる「夢への道のり」と題する講演を聴く機会を得ました。

最近、若者の「聴く力」が低下しているのではないかとの指摘があります。
これはスマホの普及により、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)といわれるツイッターやフェイスブックなどの、いわゆる文字コミュニケーションが主流となり、生の人間関係とは異なるコミュニケーション世界が展開されていることによる危惧です。
もちろん、この文明の利器を否定するものではありませんが、それに埋没することで、生の人間関係が希薄となり「聴く力」が低下しているとすればゆゆしき問題です。
この「聴く力」とは、ただ単に相手の話を「聞く」ということではありません。
目の前の相手に向かってしっかりと耳を傾け、そのことばの奥底にある心根を感じられるように、その話を「聴く」ことが重要なのです。
「聴く」の字の旧字である「聽」の字を分解していくと「耳を突出し、真っ直ぐな心でよくきく」という意味から成立していることが理解されます。
「聴くこと」は相手をよく理解し、人間関係を作っていく時の基本ともいえます。
自己の主張ばかりが強調される現代社会では、相手の話に耳を傾けることが少なくなりがちですが、まず相手の声に耳を傾け、それをしっかりと受け止めて、自己の主張を述べることも必要だろう思います。
私たちはあらゆる意見、対立する意見もしっかりと受容しなければいけませんが、そのためにこそ、若い時からしっかりと人間関係を重ね、「聴く力」を育んでいかねばなりません。
今回は講師の話を一方的に聴くということでしたが、2日間に亘ってタイプの違うお二人の先生の話を聴いて、自分自身も人前で話す機会のあるひとりとして、今まで持ち合わせた「聴く力」の不甲斐なさを実感し、今後さらに「聴く力」を養っていかなければいけないことを痛感しました。

両陛下、神武天皇陵と孝明天皇陵を参拝。  法華坊主 joe

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