かつては北限のユズ。

2019年 12月20日 - 日常

昨日のカボチャに続いて「冬至」と言えばユズ、柚子湯に入ると風邪をひかずに冬を越せると言われています。

柚子=「融通」がきく、冬至=「湯治」と言った語呂合せから、冬至の日に柚子湯に入ると思われていますが、もともとは運を呼びこむ前に厄払いするための禊(みそぎ)だと考えられています。

昔は毎日入浴しませんから一陽来復のために身を清めるのも道理で、現代でも新年や大切な儀式に際して入浴する風習があります。

端午の節句の菖蒲湯と同様に、冬が旬の柚子は香りも強く、強い香りのもとには邪気がおこらないという考えもありました。

また、柚子は実るまでに長い年月がかかるので、長年の苦労が実りますようにとの願いも込められています。

もちろん、柚子湯には血行を促進して冷え性を緩和したり、体を温めて風邪を予防したり、果皮に含まれるクエン酸やビタミンCによる美肌効果があります。

さらに、芳香によるリラックス効果もありますから、元気に冬を越すためにも大いに役立ちます。

かつては福島市内の信夫山で栽培される柚子が「北限のユズ」といわれ、「見た目は無骨だが皮が厚くて香りが強く味がいい」と評判でした。

信夫山にユズが栽培されたのには伝説があって、信夫山頂上の羽黒権現様が都からお渡りになったとき、お守りに持ってきたものがユズだったといわれています。

信夫山では江戸初期から栽培されていたようで、昭和元年の資料には栽培430本、産量約10トン、販路は遠く新潟・山形・北海道まで売られていたそうです。

しかし現在では、温暖化の影響で岩手県までユズは出来るようになったのですね。

 

紅白、たけしも歌う「浅草キッド」。  法華坊主 joe

投稿記事を読む - コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です