薄紅色が透ける「はなびら餅」。

2020年 01月17日 - 日常

1月の中頃、新年に初めて釜を炉(ろ)にかけ、お茶をふるまう茶事のことを「初釜」といいます。室礼やお道具などはおめでたいものにし、お茶菓子は「花びら餅」をいただきます。「はなびら餅」は平安時代の宮中で行なわれていた正月行事「歯固めの儀」で食されていた「包雑煮」が起源で、当時は宮中だけで食べられていた、歴史と由緒のある和菓子です。

「はなびら餅」は、味噌あんと甘く煮たゴボウを、白い丸餅と四角い小さな薄紅色の餅の上へ置き、白い丸餅を半分円に折って包んだお菓子です。外側の餅は関西圏では砂糖を加えていない餅ですが、関東圏では甘い「求肥」を使う店が増えています。全国展開をしている老舗の和菓子店でも、関西では餅、関東では求肥と素材を変えて販売しています。お店ごとに餅やゴボウの味付けに特徴があるので、見かけたら食べ比べてみるのも面白いですね。

「はなびら餅」は年明けから1月末くらいまでと販売期間が短く、注文分しか作らない和菓子店も多いので、店頭では見かけることが少ない和菓子でした。ですが最近では、お取り寄せできるネットショップも出てきています。爽やかなゴボウの香りが春らしく、ほんのりと薄紅色が透けた外見が、優雅で美味しい和菓子です。

 

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