手作業で仕上げる一点物。

2020年 01月21日 - 日常

昨日から今年初めての上京、諸用を済ませた後、今日は美術展3館を観てきました。

その中のひとつ、原宿にある浮世絵専門の美術館・太田記念美術館では「肉筆浮世絵名品展 ―歌麿・北斎・応為」が開催されています。太田記念美術館は、かつて東邦生命相互保険会社の社長を務めた五代太田清藏氏が生涯に渡って蒐集した浮世絵を中心とする、約14000点のコレクションを所蔵しています。当館は昭和55年(1980)1月に原宿でオープンして以来、都内でも数少ない浮世絵専門美術館として活動を続け、2020年1月に開館40周年を迎えました。

今回の企画展では開館40周年を記念して、当館の幅広い所蔵の中から、肉筆画の名品を選りすぐって公開しています。絵師が下絵を描き、彫師、摺師との分業によって生み出される浮世絵版画と比べ、肉筆画は絵師がその完成まで手作業で仕上げる一点物ばかり。肉筆画からは、絵師たちの生の筆致やその技量をうかがい知ることができるのです。

初期浮世絵の菱川師宣からはじまり、鳥居清長や喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川広重といった有名絵師たち、明治時代に活躍した小林清親、月岡芳年まで、長い浮世絵の歴史を彩る、肉筆画の名品が勢揃いいたします。葛飾北斎の娘であり、近年注目を集めている葛飾応為の「吉原格子先之図」が約2年ぶりに公開されるのにも注目で、初めて観る名品は必見の価値がありました。

浮世絵といっても、肉筆画はやっぱり全然違いますね。版画も版画ならではの良さがあるのですが、図案の細かさや色遣いの鮮やかさなどは肉筆画の方が断然すばらしく、同じ作家でもこれほど違うの?と思った作家もいました。これだけたくさんの肉筆画はなかなか観られないので良かったです。

 

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