廃れてしまった風習。

2020年 01月24日 - 日常

今日は旧暦の大晦日。ということは明日から旧正月と言うことになります。

旧正月は太陰暦、いわゆる「旧暦」での1月1日を言います。つまり古い暦のお正月・春節の事です。現在の暦は「グレゴリオ歴」と呼ばれる太陽の運行を元にした暦になっています。この暦に移行したのは明治6年1月1日からです。理由としてグレゴリオ歴を採用していた欧米諸国と暦が合わないため、という説もあるようですが大きな理由としては当時日本が財政難だったからなのだとか。
太陰暦は28日周期なので、閏年として13ヶ月ある年を挟んで一年の周期を調整します。実は明治6年はその閏年でした。その当時、明治政府は月給制に移行していため、太陰暦を使っていると1ヶ月分多くの給与を用意する必要があったのです。ですがグレゴリオ歴の明治6年1月1日は旧暦の12月2日になるため、そのタイミングで切り替えると明治5年12月分の給与の支払いを免れて翌年も12ヶ月になるという、政府にとって都合のいい条件が揃っていたからなようです。

政府はその発表を旧暦の11月9日(新暦にすると12月9日)に発表したため、翌年の暦を作っていた業者さんは大打撃を受けたそうです。また、新年までの期間をいきなり1ヶ月短くされたわけですから、新暦でのお祝いが出来ない家庭も多くあったのかもしれませんね。
新しい暦のお正月は、今までのお正月より1ヶ月程度早い時期になる事もあり、真冬の中で従来の準備が難しい物などもあった事と思います。そのため、大正頃まではお正月は旧正月のタイミングで行う事も珍しくなかったそうですよ。
ですが最近では、日本では旧正月のタイミングでお祝いしているという話はほとんど見られません。特別に国が「お正月は新暦で行う」と定めたわけではありませんが、官公庁が新暦で動き、祝日もそれに連動しますので旧正月は平日となることが多いです。「休みを取ってまで旧暦で行う必要はない」と判断する人が自然と増えた結果のようですね。

つまり、旧正月は日本では廃れてしまった風習の一つということですね。

 

東京五輪まで「あと半年」。  法華坊主 joe

 

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