立春・立夏・立秋・立冬の前日のこと。

2020年 02月2日 - 日常

明日は「節分」です。本来、節分は季節の分かれ目である「立春、立夏、立秋、立冬の前日」のことをいい、年に4回ありますが、これが室町時代あたりから立春の前日だけをさすようになりました。なぜなら、春を迎えることが新しい年を迎えることでもあったため、最も重要だったからです。昔は、季節の分かれ目には邪気が入りやすいと考えられていました。中でも重要なのは、年の分かれ目です。旧暦では新年が春から始まったため、立春の前日の節分は、大晦日に相当する大切な節目だったのです。

古代中国では、大晦日に「追儺(ついな)」という邪気祓いの行事がありました。これは、桃の木で作った弓矢を射って、鬼を追い払う行事です。これが奈良時代に日本に伝わり、平安時代に宮中行事として取り入れられました。その行事のひとつ「豆打ち」の名残が「豆まき」で、江戸時代に庶民の間に広がりました。豆を〈打つ〉から〈まく〉に変わったのは、農民の豊作を願う気持ちを反映し、畑に豆をまくしぐさを表しているからです。こうして、新年を幸多き年にするために、災いをもたらす鬼を追い払う節分行事が定着していきました。

節分の豆まきは、災いをもたらす鬼を追い払い、新年に福を呼び込むための行事ですが、そもそも豆で鬼をやっつけることができるのでしょうか? 大豆は五穀のひとつで穀霊が宿るとされており、米に次いで神事に用いられてきました。大豆は米よりも大粒でまいた時の音も大きいため、鬼(邪気)を払う力も大きいと考えられたのです。そして、魔の目(魔目=まめ)に豆をぶつけて魔を滅する(魔滅=まめ)にも通じることから、節分に豆まきをするようになりました。

豆まきがすんだら、1年間無事にすごせるよう願いながら、自分の年齢よりも1つ多く豆を食べましょう(新しい年の分として1つ多く食べる、いわゆる 数え年として1つ多く食べる、もともとが数え年と考え新年の分を加えて2つ多く食べる、満年齢のまま食べるなど、地方によって異なる場合もあります)。これを「年とり豆」といいます。豆を食べることで新年の力をもらい、邪気を祓って福を呼ぶとされています。

 

青学・吉田、日本学生歴代2位。  法華坊主 joe

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