「続き花」「筒花」がきっかけ。

2020年 05月8日 - 日常

晩春から初夏にかけて、色とりどりの花を咲かせるのが「ツツジ」ですが、赤いツツジは火のように群れ咲き、白いツツジは雪のように美しく咲きますね。
桜が散った後に一瞬寂しくなった公園や街路を再び彩ってくれる花です。
ツツジの名前の由来は、花の咲き方の特徴から「続き花」や「筒花」と言われたことがきっかけだとされています。
私の友人は、市内の「躑躅山(つつじやま)」と書く住所に住んでいますが、はじめは何と読むのかわかりませんでした。
ツツジを漢字では「躑躅」と書きますが、「躑」が22画、「躅」が20画、合わせて42画という込み入った漢字です。
「躑躅」は音読みすると「テキチョク」、本来は「行ったり来たりする」というような意味合いのことばです。
「足へん」が付いているところにその意味合いが現れていますが、おそらくもともとは擬態語・擬音語だったのでしょう。
以前は、ツツジを「羊躑躅」と書くのが正しかったようです。
これは、ツツジの一種である「レンゲツツジ」が、有毒植物だということを知っていた羊が、この花の近くに来ると恐れて躑躅(てきちょく)する(「ためらう」「足踏みする」などの意味)ことから、この漢字が当てられたようです。

レンゲツツジは日本各地に広く分布するツツジのひとつで、花の直径も7~10cmとたいへん大きく、花の色も赤、オレンジ、黄色とあでやかです。
しかし、花びらや葉、根、花の蜜などに毒が含まれているため、誤って口にすると、嘔吐やけいれんなどの症状が見られるそうですから、子どもが口に入れないよう注意しなければなりません。
ツツジの花言葉は、「節制」や「慎み」ですが、色によっては「愛の喜び」や「情熱」などもあり、悪環境にも耐えて美しく咲き誇る姿のイメージを表しているようですね。
ぜひツツジを見かけたら、その美しさに思いを馳せてみてください。
機会があったら、ツツジとサツキの違いについて蘊蓄を述べてみたいと思います。

 

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