過去を乗り越え、心をつなぐ。

2020年 06月27日 - 日常

緊急事態宣言解除後、実に4ヵ月ぶりに映画館で観た最初の映画は、日本初のチベット人監督の劇場公開作と注目された『草原の河』のソンタルジャ監督最新作『巡礼の約束』でした。

「巡礼」とは、遠方にある聖地や聖域に参詣する宗教的行動で、世界の多くの宗教が巡礼を重要な宗教儀礼と見なしています。
イスラム教のメッカ巡礼、キリスト教のサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼、ユダヤ教のエルサレム嘆きの壁への巡礼、ヒンドゥー教のガンジス河への巡礼がよく知られ、日本では四国八十八箇所の巡礼が仏教の巡礼として多くの人に知られています。
チベット仏教における巡礼で有名なものが、聖地ラサへの巡礼と、聖なる山・カイラス山への巡礼です。
ラサはチベット語で「神の地=聖なる地」を意味し、チベットの人々が一生に一度は巡礼することを夢に見るチベット仏教の聖地です。

物語は、山あいの村で、夫のロルジェ、ロルジェの父と暮らすウォマは、病院である事実を告げられ、聖地ラサへの五体投地(ごたいとうち)での巡礼旅に、一人で行くと決意します。
五体投地とは、両手・両膝・額(五体)を地面に投げ伏して祈る、仏教でもっとも丁寧な礼拝の方法で、チベットには今も聖地巡礼を、五体投地で礼拝しながら、長い時間をかけて進んでいく人々がいます。
半年以上もかかる巡礼の旅に、初めは反対していたロルジェでしたが、ウォマの固い決意にラサ巡礼を受け入れますが、妻の決意にはある秘密がありました。
妻から夫へ、父から息子へ、受け渡され、継がれていく巡礼の旅の続きは、ぜひ劇場で必見してください。

 

コロナ、48日ぶり全国100人超。  法華坊主 joe

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