盛んに重宝された万能薬。

2020年 07月2日 - 日常

先日、拙いブログを毎日読んでくれる親しい友人からこんな言葉をいただきました。
「法華坊主は、花鳥風月が苦手と言いながら、行き詰まると草木に救いを求めているよね(笑)」と・・・、言い得て妙です。
そこで今日も、いま境内に群生している「ドクダミ」にお助けいただきます。

ドクダミはやや日陰の湿った場所を好む草で、野山や空き地などいたる所で見ることができます。
開花期は6~7月で、ほの暗い木立の下などに咲くドクダミの花の白さには、いつもはっとさせられます。
この白い部分、4枚の花弁のように見える部分はじつは本当の花弁ではなく、これは総苞片(そうほうへん)と呼ばれる器官で、そして中心部の黄色い部分、しべのように見える部分はたくさんの花の集合体だそうです。
つまりたくさんの小さな花が集まって、ひとつの大きな花のように見える形を作っているそうで、本当の花である小さなひとつひとつの花に花弁はありません。
ドクダミは地下茎を伸ばし、そのところどころから地上に芽を出して群生し、葉はハート形で、時として紫色に色付きます。
よく知られているように、葉には独特の臭気があり、このにおいは普通は「悪臭」と表現されますが、「悪いにおいではない」という人も多いようです。
また、ベトナムなどでは料理に使われていますから、やはり一概に「悪臭」と決め付けるわけにはいかないでしょう。
ドクダミのにおいのもとになっているのは「デカノイル‐アセトアルデヒド」という物質で、黄色ブドウ球菌や肺炎球菌、白癬菌(はくせんきん)などの細菌や、ある種のウイルスの活動を抑える力があると言われ、その他にもさまざまな有効成分が含まれ、傷口の止血や再生にも効果があるとされています。
このように優れた薬効を持ち、しかも身近な所にたくさん生えているドクダミは古くから民間治療薬としてさかんに用いられてきました。
風邪や便秘の治療・高血圧の予防には植物体を煎じた汁を服用し、傷・おできなどには生のままか、火であぶった葉を患部に貼るとよいと言われていますし、また風呂に入れれば冷え性に、鼻腔に詰めれば蓄膿症に効くと、まさに万能薬ですから、「クサイ」と嫌がらず、可愛がってあげてください。

 

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