権力を監視する番犬。

2021年 02月25日 - 日常

昨日に続いて書籍の話をしましょう。

Amazon.co.jp: 吠えない犬 安倍政権7年8カ月とメディア・コントロール ...

親しい時事放談仲間が『吠えない犬 安倍政権7年8カ月とメディア・コントロール』という本をプレゼントしてくれました。
タイトルの「吠えない犬」とは「権力を監視する番犬」の役割を捨てた日本のメディアのことです。
第2次安倍政権が2012年末に誕生して以降、権力とメディアの関係は大きく変わりました。
権力がメディアに露骨な態度をとるようになった理由は何か。
権力を監視するはずのメディアが、その役割を放棄しているかのように見えるのはなぜか。
この問題を解くカギは、アメリカにあったのです。
メディアと敵対して圧力をかけるトランプでしたが、インタビューには答え、会見も頻繁に開いたことは、まだマシです。
日本最長の安倍政権は、メディアが自壊する8年間でした。
政権に批判的な朝日新聞は、吉田調書と吉田証言で揚げ足を取られ、他紙から総攻撃を受けました。
著者マーティン・ファクラによると、「米国ではメディア全体の問題としてとらえ、一紙だけ叩くようなことはない。読売新聞はこれを機に朝日の購読者を奪おうとキャンペーンを張ったが朝日以上に部数を減らし、自業自得となった」と述べています。
吉田調書と吉田証言を巡る朝日新聞の対応を例に、安倍政権が朝日新聞をバッシングするために慰安婦問題を政治利用したことや、メディアが朝日新聞を批判するための論調に固執したことなど、コトの本質を報道できない朝日新聞を含む日本のジャーナリズムの危機を伝えています。
権力を監視するはずのジャーナリズム及び監視手段としての「調査報道」の衰退に対する危機感が伝わる迫真の一冊です。
まだ完読には至っていませんが、この書籍に出会えて本当に良かった、自分の視野がまた広がったような気がします。
今夜は、女児じゃなくて女史に御礼申し上げます。

 

来月25日、聖火リレー福島スタート。  法華坊主 joe

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