どちらを見ても 山笑う。

2021年 04月11日 - 日常

サクラも盛りを過ぎて、これからは新緑が陽に映え、風は爽やかに感じられる好季節になります。

「故郷や どちらを見ても 山笑う」は、明治時代の俳人・正岡子規の詠んだ俳句です。
郷里である愛媛を長らく離れていた子規が久々の帰郷で目にする懐かしい野山の景色と、その景色を見て歓喜する子規の心とがひとつになって詠まれたものではなかろうかと思います。

花彩々 山笑う - 《花彩々》・・・四季を彩る草花をコンデジやPC画で ...
花が咲き始め鳥が歌う春は「山笑う」、青葉が茂りみずみずしい夏は「山滴る」、紅葉に彩られた秋の山を「山粧う」といい、冬山の静けさは「山眠る」などと、四季折々の山をまるで生きているかのように表す言葉があります。
これは、11世紀の中国の郭煕(かくき)という画家の言葉に由来しているそうですが、とても素敵な表現ですね。

春山淡冶而如笑 (春山 淡冶(たんや)にして 笑(わら)うが如く)。
夏山蒼翠而如滴 (夏山 蒼翠(そうすい)として 滴(した)たるが如し)。
秋山明浄而如粧 (秋山 明浄(めいじょう)にして 粧(よそお)うが如く)。
冬山惨淡而如睡 (冬山 惨淡(さんたん)として 睡(ねむ)るが如し)。

淡冶(たんや)とは、「うっすらと艶めくさま」を言います。
まさに今朝の吾妻・安達太良連峰は、これからの笑いのために大きく深呼吸しているように見えませんか。

 

今日のニュースは何だろう?  法華坊主 joe

投稿記事を読む - コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です