春の訪れを知らせる野菜。

2021年 04月21日 - 日常

「万葉集」に
上野の佐野の くくたち折りはやし あれは待たぬゑ 今年来ずとも
があります。
「くく」は古語で、青菜の類のものから、いわゆる薹ががたって花をつけますが、その薹の若いところを「くくたち」と言い、「くくたち」は「茎立ち」のことです。。

野菜を食べやさい 珍しいキャベツの茎立ち菜(春の野菜 2014.4.8)

春の訪れを知らせる野菜と言ったら「くきたち(茎立)菜」。
古くから栽培されていたカブナの仲間で、春先に花茎が伸び出した菜を「くきたち菜」と呼んでいました。
昭和初期頃までは全国各地で盛んに栽培されていたため、それぞれの地域で呼び名は異なり、「くきたち菜」のほかに、「吹立(ふきたち)菜」、「てんば菜」、「唐菜」などと呼ばれているそうです。
その名前の由来もユニークで、「吹立菜」⇒春になると一斉に花軸(花をつける茎)が吹き上がるように出てくるから・・・とか。
「てんば菜」⇒塩漬けにしても重石の下からニョキニョキと茎を伸ばしてくる姿が「おてんば娘」みたいに元気だから・・・など様々です。
どの名前も「くきたち菜」の寒さにも負けない力強さを表しているようですね。
「くきたち菜」のように冬を越す野菜は、寒さに負けないために、葉っぱの部分に糖分を多く蓄えるため、他の季節の野菜に比べて甘みが多いのが特徴です。
最近話題の「雪下キャベツ」などもそのような特徴を活かし、あえて雪の下でキャベツを育て、甘みを増やすという農業技術なんだそうです。
今春も早い時季から「くきたち菜」をいっぱいご馳走にそうになりました。
「くきたち(茎立)菜」は、法華坊主の中では春を告げる野菜の№1ですが、残念ながらもう少しで終わっちゃいますね。

 

3カ月ぶりに国内感染5000人超す。  法華坊主 joe

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