青空が広がる5月の晴れた日。

2021年 05月6日 - 日常

「五月晴れ(さつきばれ)」とは、青空が広がり心地よく感じられる5月の晴れた日を意味する言葉として使われています。
しかし、元来この5月は旧暦の5月のことで現在の6月の梅雨の時期に当たり、晴れは梅雨の中休みの晴れ間をさします。
ところが、時が経つにつれ誤って「新暦の5月の晴れ」の意味でも使われるようになり、この誤用が定着しました。
「五月晴れ」について、主な国語辞書も
「(1) さみだれの晴れ間。梅雨の晴れ間。(2) 5月の空の晴れわたること」(広辞苑)
「(1) 五月雨(さみだれ)の晴れ間。つゆばれ。(2) 5月のさわやかに晴れわたった空。さつきぞら」(日本国語大辞典・小学館)
などと、新旧両方の意味を記述しています。
ただ、俳句の季語としては、もとの意味で使われることが多く、「陽暦五月の快晴を五月晴と言うのは、誤用」と明記してある歳時記もあります。
また、同じ「五月」のつくことばには、「梅雨」を指す「五月雨(さみだれ)」と、「梅雨のころの夜の暗さ」などを表す「五月闇(さつきやみ)」がありますが、この2つのことばは今でも本来の意味で使われています。

梅雨の晴れ間は五月晴れ。久しぶりの清々しさです! | 鉄板焼ステーキ ...
ところで、5月の初夏・新緑の候によく使われる用語に「さわやか」があります。
「さわやか」は秋の季語で、初夏に「さわやかな天気」などと表現すると抵抗感を持つ人がいます。
「さわやか」は、一般には季節に関係なく使われていますが、このところ初夏に限らず全体に多用・乱用気味です。
「さわやか」だけでなく「すがすがしい」「気持ちのよい」「心地よい」「胸がすくような」など、もっと多様で豊かな表現を心がけたいものです。

昨日のブログで、「節供(せっく)」と書いたら、「節句(せっく)」じゃないの?とご指摘がありました。
室町時代以前は、神々に供された食事を意味する「節供」を用い、江戸時代以降「節句」の字を宛てることもありました。
「節句」が誤用ではありませんが、本来の意味を考えると「節供」、ただ現在は「節句」を常用してことが多いようです。

 

携帯電話が壊れて使えない。  法華坊主 joe

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