語り継ぐべき沖縄戦の全貌に迫る。

2021年 06月12日 - 日常

佐古忠彦(さこただひこ)さんをご存じですか?
そうです、『筑紫哲也NEWS23』のサブキャスターをつとめる他、ディレクターも担当していたTBSアナウンサーです。
『米軍(アメリカ)が最も恐れた男 その名は、カメジロー』(2017年)、『米軍(アメリカ)が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯』(2019年)と、戦後に占領下の沖縄で米軍の圧政と戦った政治家・瀬長亀次郎の生き様を描いたドキュメンタリー映画の監督です。
その佐古監督が、太平洋戦争末期の沖縄県知事・島田叡(しまだあきら)にスポットを当て、知られざる沖縄戦中史を描いたドキュメンタリー映画『生きろ 島田叡 戦中最後の沖縄県知事』(2021年)が、福島市内の映画館で6/11~17までの一週間限定で上映しています。

映画「生きろ 島田叡ー戦中最後の沖縄県知事」公式HP

沖縄戦を生き延びた住民たち、軍・県の関係者、その遺族への取材を通じ、これまで多くを語られることのなかった島田叡という人物の生涯と、語り継ぐべき沖縄戦の全貌に迫った長編ドキュメンタリー映画を観てきました。
〈国家のことばかりを考えて、民(たみ)の声を無視している〉と思われる、戦時下の悲痛な状況が僅かな映像からもひしひしと伝わってきました。
映画を見終わった後、多くの国民が中止を求めているにもかかわらず東京オリンピック2020を強行しようとする日本政府、オリンピック組織委員会が、この作品の内容と通じるものがあるような気がしてなりません。
「日本は何も変わっていない」そんな思いを強く感じました。

この映画は「カメジロー」と違い、本人の肉声は登場せず、専ら伝聞と残された資料による類推から構成されていますが、島田叡の語りを佐々木蔵之介が担当し、落ち着きのあるナレーションは山根基世と、沖縄出身の津嘉山正種の二人です。
ちなみに、NHK局内では一時期、「朗読の加賀美幸子、ニュースの森田美由紀、ナレーションの山根基世」と称されたことがあるくらいです。
最後に流れる主題歌『生きろ』は、小椋佳のオリジナルで作られています。
今月23日は「沖縄慰霊の日」、コロナが収まったら「摩文仁の丘」を再訪したいですね。

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