端午の節句にふさわしい食べ物。

2021年 06月14日 - 日常

きょうは、旧暦の「端午の節句(たんごのせっく)」(5月5日)です。
端午の節句は、日本においては奈良時代から続く行事で、季節の変わり目に、厄除けの意味を持つ菖蒲を飾ったり、薬草であるヨモギを配ったりして、病気や災厄から身を守るという意味を持った宮中行事でした。
政治の中心が貴族から武士へと移ると、「武を重んじる」という意味の「尚武(しょうぶ)」が菖蒲(しょうぶ)と同じ音であることから、武家社会で盛んに祝われるようになり、やがて家の後継ぎである男の子の成長や一族の繁栄を願う、大切な行事になっていきました。

日本伝統和菓子の粽(ちまき)は中国では龍除けのための供え物 ...

♫ 柱のきずは おととしの 五月五日の 背くらべ ちまき(粽)たべたべ  兄さんが 計ってくれた 背のたけ ♪

端午の節句で食べる料理には、特別な決まりがあるわけではありませんが、童謡「背くらべ」には、粽(ちまき)が出てきます。
ちまきを端午の節句に食べるのは、中国の故事に由来しています。
楚(そ)という国の有能な政治家・詩人を供養するために、特別な葉で包んだもち米を河に流したのが始まりで、それから旧暦の5月5日にはちまきを食べるようになりました。
そんなちまきが日本に伝わったのは奈良時代で、ちまきと呼ばれるようになったのは、邪気払いの意味を持つ茅(ちがや)の葉が使われていたことに由来するようです。
一方、ちまき同様「端午の節句」に食べられる柏餅は、江戸時代に生まれた日本固有の風習です。
昔から神聖な木とされてきた柏には、「新芽が出るまで古い葉が落ちない」という特徴があることから「後継ぎが絶えない」「子孫繁栄」の意味を持つようになり、柏餅は「端午の節句」にふさわしい食べ物になりました。
みんなでちまきや柏餅を食べながら、日本古来の風習に触れ、子供たちの健やかな成長をお祝いしていただきたいですね。

 

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