ゆく季節と訪れる季節がひとつに。

2021年 08月31日 - 日常

夏から秋に移る頃の暑気と冷気が行き合う空のことを「行合の空(ゆきあいのそら)」と呼びます。
入道雲が湧き上がっている空にうろこ雲や巻雲が見える時があります。
ゆく季節と訪れる季節が一つになった、風情を感じる空ですね。

行き合いの空 | 葬祭・仏壇・墓石のほこだて仏光堂(仙台市、宮城県 ...

まだまだしんどい暑さが続くものの、なんとなく空を眺めていると、見慣れたもくもくした雲だけでなく、うろこのような雲や、ハケでサッと描いたようなすじ状の雲も見え始めています。
ちょうど、積雲や積乱雲のように夏らしい雲と、うろこ雲やすじ雲のような秋らしい雲が、同時に空に見えるような状態を、古くからの日本語で「行き合いの空」と呼ぶあたりは、日本人の表現力の豊かさでしょうか。
夏が去る前に名残惜しそうにもたもたしているところへ秋が追い付いてきたような、そんな微笑ましい場面にも思えます。
9月は各地で行き合いの空が目撃される季節です。

そして、東北では地上でも「行き合っている」ものがあります。
関東に住んでいる人の多くは、サルスベリは「夏の花」という印象があると思います。
実際に関東~九州のほとんどの地域では、サルスベリは夏に咲きます。
一方、東北では初秋の花。
7月の終わりごろから咲き始めて、10月頃まで楽しめるところもあります。
そして、この時期になると、早くも北からススキ前線が南下してきます。
北海道で8月のはじめごろから現れるススキは、8月の終わりから9月にかけて、東北でサルスベリが咲くころにタイミングを図ったかのように現れます。
北上していくサルスベリと南下してくるススキがちょうど東北ですれ違うのです。
サルスベリとススキが同時に見られるのは、みちのくならではの光景です。

 

二階幹事長、9月上旬交代へ。  法華坊主 joe

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