たった一人の30年戦争。

2021年 10月27日 - 日常

秋が深まり、紅葉が錦のように美しい季節になった先日、「ONODA 一万夜を越えて」を観てきました。

自然塾】一般財団法人 小野田記念財団 | 映画『ONODA 一万夜を越えて』

フィリピン・ルバング島のジャングルで、太平洋戦争終了後も29年間潜伏し、生還した元陸軍少尉の小野田寛郎さんをご存じですよね?
実在の旧日本軍兵士・小野田寛郎を題材にした映画で、上官からの命令をかたくなに守り、太平洋戦争が終結した後もフィリピン・ルバング島に残り続けた彼の姿を描いた作品です。
「私は平凡で、小さな男である。命令を受け、戦って、死に残っただけの一人の敗軍の兵である」
「私はいったいだれのために、何のために戦ってきたのか」
これは、1974年に51歳で日本へ帰還、〈最後の日本兵〉として知られる小野田寛郎さんが自著で記した言葉(「たった一人の30年戦争」/東京新聞出版局)です。
小野田氏の実体験を基に、フランスの新鋭アルェェール・アラリが、フィクションの人物として脚色、軍人として青年期から終戦後も約30年間戦争を続けた男の人生を壮大なスケールで描き出し、日本人キャスト、日本語で製作しました。
日本の一兵士の人生がドラマとなり、それぞれ異なる自国の歴史を背景に持ちながら、幸福にも戦争を直接体験していない世代が国境を越え、共に生み出した映画という存在の豊かさにも作品です作品です。
私の勝手な感想としては、知っている役者が数人しか出演していないし、それほど話題にものぼっていない作品なので「どうかな?」思い観に行きましたが、結果3時間という長さを感じさせない、なかなかの力作でした。
イッセイ尾形、彼はやっぱりうまいし、仲野太賀、彼はこれからの日本映画界を背負って立つ存在でしょう。

 

アベノマスク、8200万枚いまだ倉庫に。  法華坊主 joe

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