魂の著述『立正安国論』

2013年 06月2日 - BLOG巧於難問答

3週間ぶりのブログです。更新が、滞ってまして、申し訳ありません。

5月の大型連休も終わり、この1ヶ月はいろいろなことがありました。

私事ですが、最近は研究発表や紀要のための論文執筆、来年度の修士論文に向けての材料あつめをしている毎日です。
私の研究テーマは、以前にもブログで報告したとおり『立正安国論』です。

『立正安国論』は、文応元年(1260)7月16日に、日蓮聖人が鎌倉幕府の前執権である北条時頼に進覧した書であり、相次いで起こる天変地異が邪法の流布であることを明かし、正法への速やかな帰依に帰依することを指南しています。この『立正安国論』は、現代にも通じるものであって、2年前の東日本大震災を経験したからこそ、研究テーマとして選びました。

ですが私は、日蓮聖人滅後に、門下がどのようにして『立正安国論』を受容し、また『立正安国論』の精神を展開してきたかを第一のテーマとしています。なぜなら、『立正安国論』が持つ性質として、「国家諌曉の書」・「災難対治の書」・「衆生救済の書」という側面がが挙げられ、『立正安国論』の受容・展開のために、どの側面を重んじたかの相違に興味をもったからです。

そして、門下の受容を調べる第一歩として、ここ2週間ほどで『立正安国論』を項目として収録している年表と辞書の目録を作成しています。およそ、150冊。『立正安国論』は、日蓮系・仏教系・宗教系はもちろんですが、世界史年表・国語辞典・文学年表・哲学事典・思想史辞典などにも収録されていました。

『立正安国論』がもつ多面性。日蓮聖人が、後世の我々に伝えたかったことを、門下がそれぞれの立場で受け止め形にした結果です。
そして、目指すべき世界は立正安国の世界観。

改めて、日蓮聖人の魂の著述『立正安国論』を研究できる法悦を感じています。

また、近いうち、『立正安国論』研究の進展の結果を披露したいと思います。             康

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