山も川も草も木も みんな仏さま

2013年 08月1日 - 日常

今日から8月。
福島は5月下旬並みの涼しい一日。
一方、西日本の太平洋側では38℃前後の猛烈な暑さや、日本海側では大雨が降り続くなど異常な気候が続いています。
宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ」の一文に、寒さの夏はおろおろ歩き・・・とありますが、今年は東北地方に本当の夏はやってくるのでしょうか。
そんな涼しい日を利用して、昨日はいちにち草むしりをしました。
その成果が45ℓのビニ袋に8つ、もちろん私1人の力ではありませんが・・・。

仏さまの教えに「山川草木 悉皆成仏」(さんせんそうもく しっかいじょうぶつ)という教えがあります。
山も川も草も木も、みんな成仏できるという意味です。
人間だけではなく、動植物、土地さえもみんな同じ命を持つからこそ、その思いを遂げることができるのです。
地球上にあるすべてのものが、その役割をちゃんと果たすことができれば、この世は安穏であるということです。
私たちは、その役割を果たした?〔雑草〕を除去することによって、人間さまの生活環境が整うと勝手に理解したらよろしいでしょう。

その反面、こんなに辛い現実も目の前にあるのです。

東日本大震災・福島第一原発事故で除染が済んだ寺から2㎞余りの地区の光景です。
自宅の庭先に除染後の汚物(土砂等々)が積み上げられています。
業者によって異なるのですが、発砲スチロールを重ねブルーシートで覆ってあるもの、黒い大きな遮蔽袋に詰め込んで放置してあるもの、形は変われど放射能物質の塊です。
中間貯蔵施設が完成するまでという触れ込みですが、いつまで宅地内に置いておくかは確定していません。
「山川草木 悉皆成仏」と同じような意味で「草木国土 悉皆成仏」(そうもくこくど しっかいじょうぶつ)という教えがあります。
放射能によって汚染されてしまった愛する我が国土が、成仏するにはそうとう長い時間を要します。
ひとり一人が風化させることなく、悉皆成仏を祈り続けていきたいと思います。

ありがとうございました。  法華坊主 joe

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