鬼子母尊神大祭法会 ② 稚児行列

2014年 05月1日 - 日常

P1040486
荒天と予報されていたお天気が好転し、当日(4/29)は朝から春の晴天に恵まれました。
立正院の稚児行列は、復活してから32年間、雨などによって中止したことは一度もない稀なるご守護をいただいています。
翌日(4/30)から今日にかけて甘露の雨が降り、農家にとっては恵みの雨となりました。

稚児とは、本来の意味の稚児で乳児、幼児のことです。
「ちのみご」という言葉が縮んだものと考えられます。
現代においては、祭りの中で、特徴的な化粧(厚化粧の場合が多い)をし、お揃いの、または決められた衣装を着た少年少女(概ね小学生以下)が稚児と呼ばれる場合が多いようです。
稚児の衣装は、概ね平安装束(神官装束、巫女装束)か、それを大幅に簡略化した稚児装束の場合が多く、少年は烏帽子、少女は天冠を被ります。
化粧は額に「アヤツコ」と呼ばれる、まじないの意味がある模様、または「位星(くらいほし)」と呼ばれる丸を黒、または赤で入れ、鼻筋を白く塗るのが基本ですが、それ以外は、ほとんど素顔、口紅を塗るだけの場合から、大人のフォーマルと同様の厚化粧、歌舞伎舞踊と同様の舞台化粧(極稀にお歯黒を付ける場合や引眉する場合がある)、バレエと同様な洋風の厚化粧、と結構様々です。
これらの化粧・服飾は単なる装飾ではなく、神性・神聖・神秘・等の意味合いがあるようです。
稚児行列は一般に、お寺の花まつり(誕生会、灌仏会、釈尊の誕生日)や観世音菩薩、不動明王、等の縁日、法然上人、日蓮聖人などの宗祖の命日(お会式)、本堂落慶法要や晋山式といった数十年~数百年に一度の大法会に行われる他、神社の祭りにも巫女と共に登場もします。

P1040483
立正院は、日蓮聖人の教えを受け継ぐ「供養と祈願の寺」。
昭和56年、日蓮聖人の700遠忌を記念して再建された本堂落慶法要において、稚児行列を再開しました。
立正院には、法華経の行者を守護する鬼子母尊神(きしもじん)を安置していることから、子どもの成長と健康を祈願して、毎年4月29日に大祭を奉修し、例年、遠近より40名前後の善男子・善女子の参加があり、稚児衣装と稚児化粧に身を包み盛大に行列が執り行われています。
P1040494
今年、多年にわたり連続参加の稚児名が表彰されました。
13年連続・中臣 憲侑くん(沼津市立金岡中学校1年)
11年連続・中臣 憲征くん(沼津市立金岡小学校5年)
10年連続・安田 宏大くん(福島市立松陵中学校1年)
10年連続・加藤 綺菜さん(福島市立松川小学校6年)
10年連続・菅野 蒼良さん(福島市立松川小学校5年)
10年連続・髙木 麻衣さん(川俣町立川俣小学校4年)

ありがとうございました。  法華坊主 joe

投稿記事を読む - コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です