日常

信仰に大切なのはその「行い」

2017年 10月12日 - 日常

法華経(ほけきょう)を一字一句をも唱え 
また人にも語り申さん者は
教主釈尊(きょうしゅ しゃくそん)の御使いなり

これは、日蓮聖人のお言葉(『四條金吾殿御返事』)の一節です。
その意は、「たとえ法華経の一文一句でもいい。その教えをいただき、他の人にも、そのありがたさを伝えるならば、その人はお釈迦さまのお使いである」と説かれています。
この日蓮聖人のお言葉は、私たちを励ましてくれます。
第一に、信仰に大切なのはその「行い」です。
精一杯生きることが、信仰の証(あかし)です。
たとえ学問がなくても、信じる心を、仏さまは何よりも喜ばれます。
「此の経は持(たも)ち難し、もし暫くも持(たも)つ者は、我れ即ち歓喜(かんき)す」(法華経・宝塔品)とあるように、『法華経』は身で読むことが大切です。
そのお手本を示してくださったのが日蓮聖人です。
今月13日は、日蓮聖人の736回目のお命日です。
私たち一人ひとりが、御本仏のお使いとして生きることが、何よりの恩返しになるのではないでしょうか。

法華坊主は今日、沼津にある大本山光長寺の御会式法要に登山出仕してきました。
奇しくも今日は、法華坊主の満60歳すなわち還暦の誕生日に当たります。
御本山からのご下命をいただき、堂内で法話をさせていただくありがたい機会を得ました。
これも偶然ではなく、仏縁であったことと感謝御礼申し上げます。
大門未知子ではありませんが、失敗せずにお勤めすることができました。

Doctor-X今夜からスタート。  法華坊主 joe

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「御会式」は秋の季語

2017年 10月11日 - 日常

日蓮聖人のお命日法要を「御会式(おえしき)」といいます。
会式とは、法会の儀式という意味で、かつてはどの宗派の用語にも使われていました。
しかし江戸時代より「大師は弘法にとられ、祖師・会式は日蓮に占められる」とまで言われたほど、会式といえば日蓮聖人のお命日の法要を指すようになりました。
いまでは、日蓮聖人のご命日である10月13日を中心に行われる法要を「御会式」といい、「御命講」あるいは「御命講」ともいいます。

日蓮聖人御入滅の霊跡である池上本門寺では、毎年12日の御逮夜に万灯練供養(万灯行列)が行われます。
その様子は古くから秋の風物詩として名高く、安藤広重の名所江戸百景などの浮世絵にも当時の賑わいを知ることができます。
俳句では「御会式」「御命講」「御影講」は秋の季語とされ、かの松尾芭蕉の俳句も残っています。
 「御命講や 油のような 酒五升」 芭蕉
不思議なご縁でしょうか、芭蕉は御命講御逮夜である10月12日に他界しています。
また、もちろん法華宗の大本山である沼津の光長寺、京都の本能寺でも12日から御会式が執り行われます。

「踊る小馬亭」って知っていました?  法華坊主 joe

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感謝の心で「いただきます」

2017年 10月10日 - 日常

この三連休を皮切りに、稲刈りが盛んに行われています。
8月の日照不足も、9月に入ってからの晴天と高温により、稲の発育に好影響を与えたらしく平年並みの出来ばえのようです。

「米」という文字を分解すると、「八十八」となります。
これは、「お米が実るまでに八十八回も手をかけるから」と言われています。
現在では、機械化が進んだことにより作業の手間も減ってはいますが、良質なお米を作るためには、4月の種もみの準備から10月の稲刈り、乾燥、もみすりまで、たくさんの時間と労力が必要です。
植物としての稲(いね)、その実を収穫・脱穀して米(こめ)、米を炊いてできる食物は飯(めし)。
漢字からも主食であるごはんに込められた先人たちの深い思いがうかがわれます。
法華宗では、食事の前に必ず合掌して「食偈(じきげ)」を唱えてから頂戴いたします。
「天の三光に身をあたため 地の五穀に魂を養うこと これひとえに本地如来の大慈大悲なり たとえ一滴の水も 一粒の米も(略)」と言って、感謝の心をもって「いただきます」とお唱えした後に箸をつけます。
「農家の人が苦労してつくったお米なんだから、残さず食べなさい」。
法華坊主も子供の頃に母親から、「お米を一粒でも残すと目が潰れるよ」と、躾けられた記憶があります。
その考え方が現代に通用するか否かは、それぞれのご家庭でご判断いただくことでしょうが、決して迷信でもなく、脅かしでもないことだけは、子や孫にも伝えていかなければなりませんね。

衆院選、安倍総理が福島市で第一声。  法華坊主 joe

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子孫繁栄をあらわす縁起の良い果実

2017年 10月9日 - 日常

ザクロとはきしもじん(鬼子母神)さまが非常につながりがあることは一般的に有名です。
鬼子母神伝説は、お釈迦さまの「法華経」の中に出てきます。
鬼子母神は500人もの子供を持つ美しい神様でしたが、自分の子供達を育てるため、なんと人間の子供をさらっては食べていたのです。
これを知ったお釈迦さまは、鬼子母神の末っ子を神通力によって隠してしまいます。
鬼子母神は嘆き悲しみ、必死に我が子を探しますがみつからず、困り果ててお釈迦様に助けを求めました。
お釈迦さまは「お前は500人も子供がいるのに、たった1人がいなくなっただけでこんなにも嘆き悲しんでいる。たった数人しかいない子供をお前に奪われた人間の親の気持ちが、これでお前にもわかっただろう。」と言って鬼子母神に子供を返しました。
そして、「今後、どうしても人の子が食べたくなったら代わりにこれを食べよ」と与えられたのがザクロだったそうです。
鬼子母神は改心し、以後は仏教の教えを守る、安産と育児の守護神となりました。
そんなわけで、鬼子母神は左手に子供、右手にザクロを持っています。
ザクロは、子孫繁栄をあらわす縁起の良い果実とされ、仏教では「吉祥果(きっしょうか)」というおめでたい呼び方をします。
鬼子母神が手にザクロを持つのも、人肉の味がするからというよりは、子孫繁栄を願う仏教の思想が反映されていると考えるべきでしょう。

立正院の境内にも、たくさんのザクロの果がたわわに稔っています。

北朝鮮、あす朝鮮労働党創建記念日。  法華坊主 joe

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野草に宿る冷たい露

2017年 10月8日 - 日常

今日は24節気のひとつ「寒露(かんろ)」です。
寒露とは、晩夏から初秋にかけて野草に宿る冷たい露のことで、秋の長雨が終わり、本格的な秋の始まりになります。
この頃になると五穀の収穫もたけなわで、農家では繁忙を極めます。
露が冷たい空気と接し、霜に変わる直前で、紅葉が濃くなり、燕などの夏鳥と雁などの冬鳥が交代される時期でもあります。
この頃は、大気の状態が安定して空気が澄んだ秋晴れの日が多くなります。
夜には月も美しく輝いて見えます。
寒露の頃になったら、空を見上げてみてはいかがでしょう。
これまでと違った、秋の清々しさと趣を感じる空に出会えるはずです。

今日は、松川提灯祭りの本祭りです。
秋の晴天にも恵まれ、夜遅くまで太鼓の音が響き渡ります。
このお祭りが終わると、まさに冬に向けて一直線。
今年も残り80日余りです。

衆院選党首討論会、各党トップが議論。  法華坊主 joe

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町内を勇壮に練り歩く提灯祭

2017年 10月7日 - 日常

松川町の提灯祭りが始まりました。
今日が宵祭りで、明日が本祭りです。
町内を東西に分けて、東は五町連合、西は八町連合の太鼓台が町内を練り歩きます。
各町内から鈴なりの提灯をつけた計13台の太鼓台が繰り出し、我が家が所属する西は天神天満宮のかがり火を紅提灯に移し出発いたします。
太鼓台は、威勢のいい若連の掛け声と子供たちがお囃子を奏しながら、町内を勇壮に練り歩きます。
夜空を赤々と焦がしながら移動する幾千もの提灯は見物客まで熱くします。
提灯は1台につき約300個。
提灯には町名が入っていて、どこの町内会か一目で分かります。

山車の最高位置にある「すぎなり」は、町内会によっていろいろですが高さは地上10m以上で、可動式になっています。
竹を割って作られたすぎなり先端部には8個の提灯が下げられます。
太鼓台に乗り込む囃子方は、大太鼓・小太鼓・笛・鉦などがありますが、少子化で確保にたいへんです。
午前中で雨もあがり、宵祭りも運行できそうです。

昨夜も東日本大震災の余震。  法華坊主 joe

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満月と思いがちな十五夜

2017年 10月6日 - 日常

昨日、境内から見える吾妻山でも平年より18日早く、去年より28日早い初冠雪がありました。
今年の中秋の名月は、一昨日10月4日でしたが、十五夜をいかがお楽しみになられましたか。
中秋の名月=満月と思いがちですが、満月であることはまれで、たいてい1日か2日ずれているのをご存知でしたか。
中秋の名月を十五夜と呼ぶのは、太陰太陽暦と関係があります。
中秋の名月は太陰太陽暦(旧暦)の8月15日です。
旧暦では、月の満ち欠けを基に暦をつくりました。
旧暦の1カ月は、月が地球の周りを1周する日数と同じです。
つまり、新月が次第にふくらみ満月となり、やがて欠けてまた新月となっていきます。
そのサイクルが約29.5日であることから、旧暦の1カ月は29日か30日と決められていました。
そして、その半分である15日の夜の月は、満月=十五夜と、呼ばれるようになったのです。
ただし、月のサイクルは30日ぴったりで地球を一周するわけでないことや、月の軌道が楕円であることなどにより、実際の満月は1日か2日ずれることが多いのです。
今年の場合、実際の満月は、今日10月6日です。
中秋の名月は満月一歩手前の月なのです。
今夜は曇り空で満月を見ることはできませんが、心の中で秋の満月を観賞してはいかがですか。

核廃絶運動にノーベル平和賞。  法華坊主 joe

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月の神様の依り代

2017年 10月4日 - 日常

今日の十五夜をどのように過ごされましたか?
美しい月を眺めながら、月見の宴で月見酒。
デザートに月見だんごを頬張れば、月見の宴も最高潮。
できるだけ部屋の照明を消し、和ろうそくやキャンドルを灯すと、さらにムード満点。
みんなで月うさぎを探してみたり、月の話で盛り上がれば、ロマンチックな時が過ごせます。

ススキは月の神様の依り代です。
本来は稲穂を依り代にしたいのですが、時期的に稲穂がなかったため、稲穂に似たススキを供えるようになったといわれています。
また、ススキの鋭い切り口が魔除けになるとされ、お月見のあと軒先に吊るしておく風習もあります。
ススキのほかに、秋の七草や秋桜など季節の草花で彩るとさらに良いですね。
お馴染みの月見だんごは、代表的なお供えものです。
十五夜は別名「芋名月(いもめいげつ)」といい、里芋などの芋類の収穫を祝う行事でもあります。
秋の初物で作る「きぬかつぎ」は、十五夜には欠かせないお供え物と覚えておきましょう。

シシド・カフカ、ショートカットになっちゃった。  法華坊主 joe

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秋山明浄にして粧う

2017年 10月3日 - 日常

山を表現するのに、春は「山笑う」、夏は「山滴る」、秋は「山粧う」、冬は「山眠る」といった季語があります。
まさしくここ数日の山を見上げてみますと、徐々に山が粧(よそお)っているのが感じられます。
すなわち紅葉や黄葉で美しく彩られた山の様子を表しています。

今日は「登山の日」です。
「と(10)ざん(3)」の語呂合わせから、日本アルパインガイド協会が制定しました。
山に登ることで雄大な大自然に触れ、その素晴らしさを知って、自然を尊び、愛し、自然からの恩恵に感謝する日、だそうです。
昨今は、女性による登山ブームが到来して「山ガール」と呼ばれる登山を趣味とした女性も登場しました。
登山というとかなり疲れて過酷なものを思い浮かべるかもしれませんが、初心者にも登りやすいやすい山などもあるため、登山を趣味にする人も増えてきているんですよね。
山頂までロープウェイを登って景色を楽しむだけでも楽しいですが、やはり登山の過程で普段は味わえない新鮮な山の空気や植物を楽しんだり、登山が終わった後には山頂でご飯を食べるなど、登山ならではの楽しみ方もあります。
10月には紅葉も始まって山が奇麗になりますし、もしも登山に興味のある方は「登山の日」をきっかけにして登山を始めてみてはいかがでしょうか?

世界体操、内村航平が棄権7連覇を逃す。  法華坊主 joe

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感動の栗スイーツ

2017年 10月2日 - 日常

秋の味覚のひとつ「栗」をたくさん頂戴いたしました。

洋菓子店や和菓子店にさまざまな栗のお菓子が並び、甘党にはわくわくする季節ですね。
法華坊主のお薦めは
1)「創作栗きんとん 栗苞(くりづつみ)」株式会社松月堂
2)「栗どらやき」株式会社桜井甘精堂
3)「爾比久良(にいくら)」和菓子大吾
4)「栗羊羹」菓匠 青柳正家
5)「栗のテリーヌ」仏蘭西焼菓子調進所足立音衛門
6)「和栗のテリーヌ」NOAKE TOKYO
原料の栗だけでなく、脇を固める素材にもこだわり、栗のおいしさを何倍にも引き出した絶品スイーツの数々。
味だけでなくビジュアルにも注目です。
栗の存在感がダイレクトに感じられるだけでなく、和菓子は風雅に、洋菓子は贅沢ながら品の良い印象に仕上げられているところが素晴らしいです。
主役の栗が引き立つよう工夫を凝らしたオリジナリティあふれる栗スイーツは、「食欲の秋」だけでなく、菓子職人の技から「芸術の秋」も感じさせてくれます。
法華坊主が今年発見した、小布施堂の『モンブラン朱雀』は感動の栗スイーツです。

「わろてんか」今日からスタート  法華坊主 joe

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