日常

雪の一日、小正月雑感。

2013年 01月14日 - 日常

爆弾低気圧の影響とかで、朝から雪降りの一日です。元日以来、寒い日が続いていましたが、割合穏やかで「今年こそ和やかな一年でありますように・・・」と祈って来ました。しかし今日は大雪。報道では福島市は積雪18センチと発表されていますが、山降ろしの境内は30センチ近く積もっているような感じです。
そんな悪天候の中でしたが、年頭合同祈願3日目の今日も多くの方のご参詣をいただきました。足もとの悪い中お参りいただいた皆さん、まことにありがとうございました。
参詣者の中に、先日のブログで紹介した「啓翁桜」をお供えいただいたⅠさんのお嬢さんお二人の姿がありました。落ち着いた感じのお姉さんと、いつもニコニコ元気溌溂の妹さん。対照的ですが仲の良い姉妹で、お会いすると私の方がいつも癒されます。今年も元気に頑張って下さい。

明日の小正月を迎え、「だんごさし」を行いました。 昔は、お正月を送ったら、小正月の1月14日にだんごをさして神棚に等に飾るという、福島に伝わる伝統行事です。
農家にとって米と絹は、「税」の役目を果たす非常に大切なもので、その年の豊作と養蚕の安全を祈りました。木にはだんごの他に宝船や小判の作り物をささげて縁起をかついだようです。だんごをゆでたお湯は家のまわりにまいて、野菜の虫除け(害虫)と病気が入らないようにとお願いします。

忘れ去られゆく日本の伝統と習慣。いつも申し上げるように「意味のない外国へのあこがれ」「異様なまでの欧米化」。ご先祖様が、イヤそこまで遡らなくとも父母たちが、一生懸命守って来た日本の伝統と文化、そして習慣を忘れてはいけません。先人が行なってきた全てをとは申しませんから、一つでも二つでも、型が無理なら魂だけでも後人に継承する努力を、もう一度考え直す時期に来ているのではないでしょうか。

改革とは、先人の行跡を検証した後に執り行う行動です。 
ありがとうございました。  法華坊主 joe

投稿記事を読む - コメント

支那事変って、何年のできごとでしたっけ?

2013年 01月12日 - 日常

今日から3日間(12・13・14日、午前11時~)、毎年恒例の年頭合同祈願が奉修されます。
初日の今日は、午前の部だけでは間に合わず急遽午後の部も設定して執り行いました。
年内安全・家内安全・身体健全・厄除け・学業成就・交通安全等々、それぞれの誓いに祈願にこめて熱禱いたしました。老若男女の信徒の皆さま、思い思いにご満足いただけたようで、笑顔で帰路につかれました。

来詣の方より「古い家、壊したんだね」と声をかけられ「お寺の亡くなったおばあちゃんに、前はあそこでお茶をいただいたんだよね」「懐かしい建物がまたひとつ無くなっちゃったね」等と声をおかけいただきました。

解体作業中に見つけた盃。右側から「支那事変従軍記念」の文字が見えます。

 

解体工事は今日から三連休でストップしていますが、うわ物が取り壊され、新築工事中の隣家の建造物が大きく見えます。

 


ありがとうございました。  法華坊主 joe

投稿記事を読む - コメント

被災後、22カ月の月命日を迎えました。

2013年 01月11日 - 日常

 今日で東日本大震災発生から、早や22か月を迎えました。被災各地では思い思いに供養と祈願の一日を送っています。
 私はこの間、一人で、時には有志僧侶とともに毎月、福島・宮城・岩手の被災地を訪ね、犠牲者供養の読経と復興祈願の唱題を続けてきました。
 瓦礫の山が徐々に片付けられ建物跡の基礎のみを残す住宅地、壊れたまま剥き出しの防波堤と薙ぎ倒されて枯れ果てたままの防潮林が続く海岸線、放射能汚染で手つかずのまま放置されている山川とそこにはえる草木・・・。被災地の変貌は種々様々ですが、間違いなく時を刻んでいることは事実です。しかし、復興は遅々として進んでいないこともまた真実です。日蓮大聖人が説く「時のしからしむるのみ・・・」とはこのことなのでしょうか。
 私たち僧侶は、本門八品のお題目をもって供養と祈願を引き続き行うこと。法華信徒の皆様は、この被災を風化させることなく被害者とともに共有していくことが求められていると思います。
 今年の3月31日、被災地は三回忌を迎えます。宗門では大本山鷲山寺(千葉県茂原市)において法要が予定されています。

 一昨年(平成23年)9月7日、宮城県名取市において宗門主催の「東日本大震災犠牲者慰霊法要」が執り行われました。その折に閖上・日和山上に建立された供養塔が、諸般の事情により縁あって昨年晩秋より立正院境内に仮起塔されています。
  

大震災三回忌正當の翌日(3月12日)には、その供養塔の前で宗門主催の法要を奉修する旨の御下命がありました。戸惑っておりますが、私の提唱する「供養と祈願」を実践するためにも謹んでお引き受けすることとしました。同信の皆様のご参詣ご焼香をお待ち申し上げます。合掌

ありがとうございました。  法華坊主 joe

投稿記事を読む - コメント

旧庫裡解体・・・棟札(むなふだ)発見

2013年 01月10日 - 日常

旧庫裡の解体工事も4日目になりました。

  午前9時

探していた「棟札(むなふだ)」が見つかりました。

  表

  裏

棟札とは、寺社・民家など建物の建築・修築の記録・記念として、棟木・梁など建物内部の高所に取り付けた札を言います。書かれる内容は、築造・修理の目的を記した意趣文やその年月日や建築主・大工の名・工事の目的など建築記録です。棟札は、普通の利用者には見えない位置に取り付けられるため、年月か経つとしばしば存在が忘れられてしまうことがありますが、そうした棟札が解体・修理の際に発見されることがあるのです。
今回発見の棟札は、昭和38年に屋根替えを行った時に浄書し奉掲されたもののようです。うす汚れてハッキリ見えませんが、次のようなことが書かれています。

  表

最近の建築は、あまりにも儀式の簡略があって、地鎮式・上棟式・落成式の三儀式をすべて完璧に式行うことが少なくなりました。
地鎮式は、土地の上に建物を建てるにあたり、その土地の守護神等に、今後未来永劫に御護りいただく為の祈祷と、その土地の邪気を払い、土地に付いている迷霊を供養し、因縁関係の諸霊を成仏させるのです。さらに工事が障りなく順調に完成するように祈願する儀式です。
上棟式は、基礎工事が終了して、棟を上げるときに法味を言上して、御本尊をしたためた「棟札」を上げて工事の円満成就を祈念する儀式を言います。
落成式は、新築の建造物や家屋が完成したとき、入居する前にお払いをして家内安全・除災得幸を祈念する儀式で、これを行うことによって新たな出発が出来るのです。
家を新築する時には必ず修行しなければいけない儀式ですが、怠っていることが多いのが現状のようです。特にハウスメーカーなどは安易に儀式を済ませてしまうことが当たり前のようになっています。
立正院では、地鎮式・上棟式・落成式の供養と祈願を承っています。土地・家屋の供養と、未来永劫への安心安全の祈願をつとめてまいりましょう。

解体完了までには、もうちょっとかかりそうです。

ありがとうございました。  法華坊主 joe

投稿記事を読む - コメント

雪の中、立正院旧庫裡解体3日目

2013年 01月9日 - 日常

今日は朝から雪が降っています。解体工事3日目は、冷たい季節風の吹く中、厳しい作業となりました。

アームの付いた大型重機が猛威をふるって作業を行っています。

しかし、その重機を操っているのは人間です。

雪が埃を押さえてくれ、作業は順調に進んでいます。

明日には、120年の歴史ある建物は解体完了予定。積み上げてきた歴史が一瞬にして除去されてしまう現実は、今の世の中の仕組みと似ていませんか?

ドブロクか、薬草酒か? 得体の知れない一升瓶が20本ほど出て来ました。先人の仕掛けなのでありましょうが、現代人には不気味な存在です。

ありがとうございました。  法華坊主 joe

投稿記事を読む - コメント

きしもじん初お講  春がやってきました

2013年 01月8日 - 日常

昨日1月7日は、お父さん・お母さんが仕事始めで今年のスタートを切ったご家庭も多いことでしょう。今日8日は、小中学校が2週間の冬休みを終えて3学期が始まり、冷たい風の吹く中、元気に登校する姿が見受けられました。
年末年始、正月気分から通常の生活に戻ったような気がいたします。

私どものお寺でも、今年最初の「きしもじん講」が執り行われました。足が痛かったり、腰が悪かったりと満身創痍?のおばちゃんたちが「今年もよろしく・・・」と言って元気に集まり一緒に御題目をお唱えし、お参りの後ささやかな茶話会を開き今年の思いをそれぞれに披露していました。
ご参詣のおひとりより、春のお供えがありました。

山形県産の「啓翁桜(けいおうざくら)」と言うそうです。HPで調べてみると「啓翁桜はつぼみの花が開くと、うす紅色をしたボリューム感のある花が奇麗に咲きそろって、春の明るい華やかさを演出してくれます。啓翁桜は山形県置賜地方でも、気象条件を活かして、白鷹・川西・高畠地区などで生産されています。1㍍位の長さに切った枝を束にして温室で加温してつぼみを膨らませ、花が開く直前の12月下旬から出荷されます。」と記してあります。桜は、早春を告げる花として正月から好んで使われますが、立正院の御宝前も、一気に春の香りと漂いに魅了され、一足早く春を実感することが出来ました。ありがとうございました。

立正院旧庫裡、解体2日目の模様を報告します。

   午前9時

   午後3時

午前中は時折り雪が舞って寒い一日となりましたが、午後からは日差しもありまあまあのお天気です。

昨日、足場を組み、瓦が剥がされた屋根はさらに天井板が捥ぎ取られ青空がのぞいています。
職人に尋ねると「屋根が重いと、重機を使っても思うように捗らないので、まずは人手で屋根板を剥がして重機を使い易いようにする」のだそうです。最近は機械頼みの世の中ですが、機械がうまく機能するようにするには、やはり人間の知恵と素手を使った匠の技が必要なのですね。

まだ柱も外壁も残っていますが、明日からそれらが除去されるとまた思いも光景も一入になるのでしょう。

ありがとうございました。  法華坊主 joe

投稿記事を読む - コメント

正月七日、七草雑感。

2013年 01月7日 - 日常

雑感其の壱

きょうは七草。早や今年も一週間が過ぎようとしています。
7種の若菜を粥にして食べると、無病息災でいられると言い伝えられてきました。祝膳や祝酒で疲れた胃腸を休めるためともされてきました。


決して美味しい食べ物とは思いませんが、おまじないと思って頂戴いたしました。私はおこちゃまですから、いまだに滋味豊かな味わいが分からないのも事実です。旧暦の正月は2月に入ってからですので、野菜が少ない時季。不足しがちなビタミンを補う意味もあったのでしょう。

雑感其の弐
前にもお伝えしましたように、東日本大震災で大規模半壊の指定を受けた立正院の旧庫裡の解体工事が今日から始まりました。
  午前7時現在
  午後1時現在

今年米寿を迎える住職は、昨暮より建物付近に近付こうとしません。若い私どもより、強く大きく深い思いがあるのでしょう。大正15年にこの建物で生まれ、育ち、今日まで寝食し、幾多の思い出がある訳ですから仕方ありませんね。
それに加え、暮れより帰省していた二人の孫も、昨夜遅くまた東京へ戻ってしまいましたから、なおさら寂しさが倍増するのでありましょう。しぼんだ風船がなお一層小さくなるようです。
旧庫裡解体の状況については、追って詳報いたします。

ありがとうございました。  法華坊主 joe

投稿記事を読む - コメント

松川ドリームス ソフトボールスポ少の皆さん、ご参詣ありがとう

2013年 01月6日 - 日常

私の地元にはいくつかのスポーツ少年団がありますが、その中のひとつ「松川ドリームス ソフトボールスポーツ少年団」があります。
このスポ少の代表 丹治佳男くんは、私よりずっと若くて熱血漢溢れる監督ですが、数年前、小学校のPTA役員を一緒に勤めた縁で、今も親しくお付き合いしています。
丹治監督が昨年に引き続き、今年も選手・保護者・コーチスタッフを従えてお参りに来ました。

小学生の子供たちは元気よく、挨拶も大きな声でハキハキと、とても気持ち良い光景に出合うことが出来ました。
ご祈願後、「事故なくケガなく練習・試合に参加することはもちろん、そのうえで一戦でも多く勝ち進み、優勝することは大きな力になる。その目標に向かって今年は努力しよう・・・」とご挨拶しましたが、選手も同席の保護者もうなずいていただき、続いて監督から新年の熱い訓示もあって、年頭祈願は参詣者全員大いなる希望を胸に修了しました。
今年は、スポ少ソフトボールの全国大会も福島で開催されると聞き及び、「松川ドリームス ソフトボールスポーツ少年団」今年もガンバレと祈ります。

ありがとうございました。  法華坊主 joe

投稿記事を読む - コメント

お年玉をありがとうございます。いつまでもお元気で・・・。

2013年 01月3日 - 日常

我が家の旧庫裏(旧住宅)は、一昨年の東日本大震災で「大規模半壊」の指定を受け、解体を勧告されていました。この住宅は聞くところによると、築120年余りとかで・・・。近郊では最古に近い建造物です。
しかし、わりとシッカリしていて今まで立正院の物置=収納庫としてたいへん役立っていました。
昨暮、業者から「来年早々から解体します」と急告され、年末年始もなく片付けに入りました。建物内の荷物を分別してみると、お宝はほとんど無く不要のゴミばかりが出て来ます。
しかし、その中から私の小学二年生当時のテストプリントを発見。
漢字の書き取りと、算数の足し算。

小学二年生の時の担任の先生は「大室先生(今は加藤先生)」。私の19年に及ぶ学生生活の中で今も一番印象に残る女先生です。
大室先生から師走に「齢九十を超え、荷物の整理をしていたら、あなたの写真が出て来たので送ります」とのメッセージを付して小学二年生当時の写真を焼き増しして送ってくれました。暮れにクリスマスプレゼント(貴重な写真)をいただき、その先生が採点したテストが今回見つかって、これはとても有り難いお年玉となりました。
元旦に先生から頂戴した年賀状をあらためて拝見すると「ようやく九十の坂を越したところですが、自分の体を守っていくのに大変です。」と添え書きしてありました。

平成25年の年明けで、数え年57歳になった私にとって「大室先生」は慈母のような存在であり、いつまでもお元気でいていただきたいと願っています。

ありがとうございました。  法華坊主 joe

投稿記事を読む - コメント

謹賀新年 今年もよろしくお願いいたします

2013年 01月1日 - 日常

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。

平成24年除夜報恩法要が大晦日午後11時40分より執り行われました。境内には1000個のローソクが灯り「献燈供養」が展開されました。本堂を含む伽藍全景です。

本堂全体も幻想の世界に包み込まれました。

点火作業の始まった午後9時ごろには、雪が降り出し風も強くなって開催が危ぶまれましたが、異体同心の思いが叶い、徐々に快方へむかいました。

幻想に魅了された境内の静寂は、平成25年の幕開けを今か今かと待っています。

雪に濡れた路面は、光の反射効果を醸し出しなおいっそう幻想的です。

境内の木々に吊されたローソクの炎も穏やかな光を放っています。

…光明のよく諸々の幽明を除くが如く…の経文世界は、眼前に広がっています。

石段の一段一段に照らされた灯りは、私たちがこれから進み行く明日へ向かって足元を確実に照らし続けています。

献燈供養にあたり、お手伝いいただいた皆様の平和への祈りは、ローソクの一つ一つに点火され癒しの世界を表現しています。

平成25年1月1日午前0時、元朝国祷祈願が始まりました。

参詣の檀信徒は、思い思いに今年の目標をたて、御宝前に向かい合掌唱題しています。

今回は大判でアップし、鮮明なる写真をお届けしました。大判写真の提供者は、KAZさんです。
ありがとうございました。  法華坊主 joe

投稿記事を読む - コメント