キュウリの馬とナスの牛
2018年 08月12日 - 日常
明日(13日)からお盆が始まります。
嬉しいことを例えて「盆と正月が一緒にきたようだ」といいますが、日本の盆は正月と同様に一年で最も大きな行事です。
盆とは盂蘭盆会(うらぼんえ)の略で、先祖の霊をまつる行事です。
そこで、盆飾りの牛と馬についてお話しします。
お盆には亡くなった人が足の速いキュウリの馬に乗ってやって来て、帰りにはゆっくりと景色を眺めながらナスの牛に乗って帰っていくと言われています。
地域によっては、行きも帰りもキュウリの馬に乗り、ナスの牛には旅の荷物を載せて運ぶとも言われています。
これがなぜキュウリやナスなのか、その理由ははっきりしません。
おそらく夏の時期に多く採れる野菜のため手に入りやすく、またどこでも収穫できる野菜であったことから、広く全国的にキュウリとナスが使われているものと考えられています。
キュウリやナスのほかにも、沖縄では先祖の霊があの世に帰るときの杖としてサトウキビをお供えするなど、地域によってお供え物とする野菜やその意味合いには地域性があります。
いずれにしても、お供え物が少ない時代に、夏の季節に採れる新鮮でおいしいものを、精一杯ご先祖様にお供えしようという気持ちが表れていますね。
盆飾りの風習・方法等は、それぞれの地域あるいは家庭によって違いがありますが、ご先祖様を迎えお送りするために心を込めて行うことが大切です。
520人が亡くなった日航機墜落事故から33年。 法華坊主 joe