千のともしび 幽玄の空間
2016年 06月3日 - 日常
福島県磐梯町に真言宗豊山派の「恵日寺」という寺院があります。
かつては「慧日寺」と称し、明治の廃仏毀釈で一旦廃寺になりましたが、1904年に復興され、現在の寺号となりました。
平安時代初期からの寺院の遺構は、「慧日寺跡」として国の史跡に指定されています。
今年も慧日寺跡を会場に「月待ちの灯り」というライトアップイベントが開催されており、宵闇の音と光に包まれた幽玄な世界を堪能してきました。
今からおよそ1200年前、南都(奈良)で法相教学を学んだ後に都を離れ、理想の修行の地を求め、はるか東国へと錫を振った稀代の学僧がいました。
後世に菩薩・大師とも称され、会津仏教文化の礎を築いた若き日の「徳一」です。
徳一は、霊峰磐梯山を仰ぎ見る山麓に慧日寺を開創し修行の拠点としました。
その慧日寺跡の中心伽藍に開祖徳一菩薩の意思を伝える古代儀礼空間「金堂&中門」が1200年の悠久の時を超えて甦っています。
ライトアップイベントは明後日(5日)まで行なわれていますから、「千のともしび 幽玄の空間」を堪能しては如何ですか。
ありがとうございました。 法華坊主 joe