菩提の種を蒔く日

2017年 03月17日 - 日常

「暑さ寒さも彼岸まで」と耳にしますが、今日が春のお彼岸の入りです。
「彼岸」とは、春の場合は春分の日をはさんだ前後3日間、合計7日間のことを言います。
お彼岸の最初の日のことを「彼岸の入り」、春分の日を「彼岸の中日」、彼岸の最後の日を「彼岸明け」と言い表します。

「今日彼岸 菩提(ぼだい)の種(たね)を 蒔く(まく)日かな」という、有名な俳句があります。
「彼岸の今日、何をすべきだろうか?」と考えた作者が出した答えは、菩提の種を蒔くことでした。
菩提とは、「悟り」「知る」ことです。
その悟り、知るきっかけをつくるのが彼岸だと、この句は詠んでいて、たいへん含蓄の深い、お彼岸にふさわしい表現です。
「彼岸」はもともと古代インド由来の仏教用語で、サンスクリット語のパーラミター(波羅蜜多)からきており、「悟り」「涅槃(ねはん)の境地」のことを言い表します。
私たちが日々を暮らす煩悩(ぼんのう)にまみれた世界を「此岸(しがん)」と表現し、修行をすることで「彼岸」に至ると考えられていたのです。
お彼岸は、その修行をするための期間でもあるのです。

ありがとうございました。  法華坊主 joe

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