民主化闘争を描く衝撃の実話

2018年 09月20日 - 日常

昨日(19日)は朝鮮南北首脳による合意文書「平壌共同宣言」が発表されました。
ちょうどその頃、私は「1987、ある闘いの真実」を観ていました。

1987年1月、全斗煥大統領による軍事政権下の韓国。
徹底的に北分子を排除したい南営洞警察のパク所長が指揮する取り調べは、日に日に激化していました。
そんな中、ソウル大学の学生が行き過ぎた取り調べ中に死亡します。
隠蔽のために警察は親にも遺体を見せず火葬を申請しますが、何かおかしいと感じたチェ検事は検死解剖を命じます。
解剖により学生は拷問致死であったことが判明しますが、政府は取り調べをした刑事二人を逮捕することで事件を終わらせようと画策します。
これに気付いた新聞記者、刑務所看守らは、事実を白日のもとにさらそうと奔走しますが、警察による妨害もエスカレートしていきます。
また、拷問で仲間を失った大学生たちも立ち上がろうとしていました。
一人の大学生の死から始まった、韓国全土を巻き込む民主化闘争を描く衝撃の実話です。
映画に詳しい知人によると、「光州事件を扱った映画、『タクシー運転手』の後に見ると、時系列で〈その後〉を追うことができる。」そうです。
日本はバブルの真っただ中、経済の拡大に浮かれていた1987年。
全斗煥政権の強圧的な政治に国民の不満が募る中、身柄を拘束されていた大学生の死に、拷問を疑った検事、記者、そして悲しみに暮れる親族と彼らを取り巻く学生たちが、互いを信じ、行動を積み重ねていきます。
権力による抑圧と暴力の記憶に委縮する人々が、無言で、しかし自分の立場ででき得る限りの抵抗を試み、その抵抗は次第に公道へ、広場へと導かれ、政権打倒へのうねりを打っていく映像は、「現代史」に属するほんの30年前の出来事に、正面から向かい合う隣国の人々、その〈熱さ〉を感じる作品でした。

自民党総裁選、安倍首相、石破氏を破り3選。  法華坊主 joe

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