田植えは、田の神のお祭り。

2019年 05月11日 - 日常

立正院境内そばの田んぼでは、田植えが最盛期を迎えています。
私が子供の頃は6月に入ってから田植えをしていましたが、年々早くなってGWになると田植えを始める農家もあるようです。
苗代で育てた稲の苗を田に植えつける田植えは、稲作水稲栽培のうちで最も重要な作業です。
昔は、24節気の芒種(6月6日ごろ)の頃に行うものとされ、一株ずつ手で植えていくつらい重労働でしたが、今では、品種によっても地方によっても、その時期に多少の違いがみられ、機械化が進み、それほど大変な作業ではなくなりました。
一軒の家の田植えは一日で終えてしまわなくてはならなかったので、地縁・血縁関係で結ばれた大勢の村人の共同作業で行う必要がありました。
実際に田に入って田植えをするのは女性の仕事で、忌みごもりをして身を清めた早乙女たちが一列に並んで田に入り、苗代から取り分けた早苗を本田に植え替えていくのです。

また田植えは、実際の農作業であると同時に、田の神の祭りを行う大切な行事でもありました。
田の神に供えるものや供え方は、地域や家によっていろいろで、お膳や箕を用いて、神棚や田んぼの水の取口、畔などにおむすびやお神酒、苗などをお供えしたそうです。
田植えのはじまる日に供える地域もあれば、田植えが終わったあとに手伝ってくれた人たちと一緒に宴会も兼ねて、お供えをした地域もありました。
各家々で田植えが一段落すると、「農休み(田植え休み)」の触れを出して、お祝いにお餅などを配ったり、里帰りしたりしていたそうで、農繁期の束の間のお休みだったのですね。
現代の田植え風景とは違った温もりが感じられそうです。

今日、福島市28.6℃。今年最高!  法華坊主 joe

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