皇室がまもり伝えた美。

2019年 11月10日 - 日常

皇室が守り伝えてきた正倉院宝物と、法隆寺献納宝物の代表作を中心とした約110件の宝物を紹介する御即位記念特別展「正倉院の世界ー皇室がまもり伝えた美ー」(~11/24)が、東京国立博物館で開催されています。
正倉院とは、奈良県奈良市の東大寺大仏殿北北西に位置する、校倉造の高床式倉庫です。
元々は東大寺の倉庫でしたが、明治以降は内務省や宮内省などの所管となり、1908年には帝室博物館の主管となり、現在は宮内庁の機関である正倉院事務所が管理しています。
正倉院宝物は、光明皇后が聖武天皇の御遺愛品をはじめとした品々を東大寺大仏に捧げられたことに由来し、およそ1260年にわたり守り継がれてきた世界的にも比類のない文化財です。
わが国で製作された美術工芸品や文書類などのほか、「正倉院はシルクロードの終着点」と呼ばれるように、遠く大陸から持ち込まれた国際色豊かな品々が伝わります。
それらは、奈良時代(8世紀)の日本の文化や技術の精華を示すとともに、文化と人々の東西交流を確かに示す証でもあります。
また、現在は東京国立博物館が所管する法隆寺献納宝物も、飛鳥・奈良時代(7~8世紀)を代表するものです。
明治11年(1878)に法隆寺から皇室に献納され、昭和22年(1947)に国へ移管された宝物300件を指し、正倉院宝物と双璧をなす文化財です。
両宝物をともに展示することで、正倉院宝物をとりまく造形文化の世界をより広い視野からご紹介します。
令和元年の本年にこそふさわしい、日本文化を世界に発信する今回の特別展は、このように正倉院宝物と法隆寺献納宝物という日本を代表する文化財が一堂に会する稀有な機会です。
皇室が守り伝えたかけがえのない日本の美、今後も受け継がれゆく悠久の美を、奈良まで足を運ばなくても存分に堪能することができました。

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