自然をたたえ、生物をいつくしむ日。

2020年 03月20日 - 日常

24節気のひとつ「春分」の今日は、昼と夜の長さがほぼ同じになり、この日を境に昼間の時間が長くなっていきます。「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」という国民の祝日でもあります。

春分の日の前後3日間、合計7日間は春のお彼岸(春彼岸)といい、先祖の墓参りをする習慣があります。仏教では、あの世は西に、この世は東にあるとされ、太陽が真東から昇って、真西に沈む春分の日と秋分の日は、あの世とこの世が最も通じやすい日と考えられ、春と秋のお彼岸にお墓参りをするようになったのです。

お彼岸はインドなど他の仏教国にはない日本だけの行事です。日本では、正月など神道にまつわる行事を行う一方、仏教を説いたお釈迦さまの教えも受け入れてきました。お彼岸は「日願」でもあるため、太陽の神を信仰する神道と結びつきやすかったという説もあります。また、春の種まきや秋の収穫とも結びつき、自然に対する感謝や祈りがご先祖様に感謝する気持ちにもつながって、お彼岸は大切な行事となりました。故人が亡くなってから初めて迎えるお彼岸を「初彼岸(はつひがん)」と呼びます。普段のお彼岸と同じように、彼岸入りには仏壇・仏具を清め、お彼岸の期間は、お花やお供え物を供えましょう。初彼岸だからといって特別なことはないですが、家族みんなでお墓参りに行って故人や先祖を供養できるといいですね。

また、お彼岸は迷い、悩み、煩悩に惑わされている人間が、悟りの世界と通じるときでもあります。自然に寄り添う暮らしの中で、暑さ寒さやそれに伴う様々なつらさも、彼岸のころには和らいで楽になるよ・・・「暑さ寒さも彼岸まで」には、励ましの意もあったのです。

 

地下鉄サリン事件から25年。  法華坊主 joe

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