お客様を敬いもてなす座布団。

2020年 03月22日 - 日常

お檀家のお宅に彼岸のお経にお伺いすると、必ず座布団を出してくれます。仏壇の前でお経をあげるときも、その後にお茶をご馳走になるときも・・・。しかし、その置き方・向き・表裏などはそのお宅によってマチマチです。

座布団は、表を上にして、正面をお客様の膝頭がくる方に向けることが基本です。座布団の中央にあるしめ糸に注目  ⇒ 「しめ糸」の房があるほうが表です。最近は、両面使えるよう「しめ糸」がない座布団や、両面に房のある座布団もあります。座布団は、真ん中に房がある方が表で、座布団の向きは表を上にします。

次に、座布団の輪に注目   ⇒   一方が輪になっていて、三方が縫い合わせてありますから、輪が正面となります。座布団は縫い目のない輪の方が正面で、座布団を置く向きは、輪の方に膝頭がくるようにしましょう。子供の頃から慣れ親しんでおくと安心ですね。 座布団カバーをかけているときは、ファスナーが後ろ側になるはずです。座布団カバーをかけた場合は、座布団の置き方向きはファスナーが後ろ側になります。

また、なにげなく座布団を踏んでしまいがちですが、これは無礼なことなのです。かつて、高貴な人しか座布団を使うことができませんでした。その名の残りで、座布団にはお客様を敬いもてなすという意味が込められています。従って、座布団を踏みつけることはもてなしの心を踏みにじる行為となり、大変失礼なことなのです。

座布団には、次のようなマナーもあります。
〇 先方にすすめられる前に座布団に座らない
〇 座る際はにじって座る
〇 挨拶するときは座布団からおりる
〇 座布団の位置を勝手に動かさない
〇 座布団を勝手に裏返さない
〇 座布団は正面を向けてすすめる

今はフローリングなどといって和室のないお宅もありますから、座布団も不要かも知れませんが、知っているのと知らないのとでは大違いです。

 

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