皐は、「神に捧げる稲」。

2020年 05月1日 - 日常

コロナ禍の中ではありますが、今日から5月です。5月の和名は、早苗を植える時期「早苗月(さなえづき)」を略したものです。
「早苗」とは稲の苗で、苗代(なわしろ)から田に移し植えるころのものを指し、また”皐”には「神に捧げる稲」という意味があるので、この字が当てられたと言われています。
気温もぐんと上がり、新緑も爽やかな過ごしやすい季節で、福島市の今日の最高気温は25.5℃。
本来なら、みずみずしい緑が目にもまぶしく、さわやかな風が吹き抜ける季節、初夏のような気温の日も増えてきて、明るい太陽の下、屋外で過ごしたくなるはずでしたが、今年は外出規制がしかれていて残念な5月のスタートです。

そして今日は「八十八夜」でもあります。八十八夜とは雑節のひとつで、立春から起算して88日目です。
唱歌「茶摘み」で「♪夏も近づく八十八夜」と歌われるように、春から夏に移り変わる節目の日で、この日から夏支度をはじめます。
また「八十八夜の新茶を飲むと病気にならない」とか「長生きする」等、縁起の良い様々な言い伝えが残っていて、お茶の産地では「新茶」に関するイベントを行っているところも多いのです。
その訳は、お茶の新芽に含まれる成分は、八十八夜前後のものが一番豊富といわれています。成分を調べる知識もないその昔、人々は経験的に「新茶」が優れていることを悟り、八十八夜のお茶に「新茶を摂取して健康を維持したい」という願いを込めて、言い伝えを残したのでしょう。
もう一つは、「お米」と「お茶」の関係です。「八十八夜の別れ霜」と言われる様に、八十八夜はちょうど田に籾(もみ)を蒔く大切な時期に当たるという訳です。
お茶というのは、本当に日本人の生活に深く関わっているものなのですね。

 

「令和」改元から1年。  法華坊主 joe

投稿記事を読む - コメント

“皐は、「神に捧げる稲」。” への1件のコメント

  1. さとくん より:

    4/30~5/1は「令和カウントダウン」で騒いでいた日本。
    1年後、コロナでシーンとしてしまうなんて、誰が予想したでしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です