社会的な男と女の役割。

2020年 10月26日 - 日常

近年、「ジェンダー」という言葉をよく耳にします。
ジェンダー(gender)とは、生物学的な性別(sex)に対して、社会的・文化的につくられる性別のことを指します。
世の中の男性と女性の役割の違いによって生まれる性別のことです。
具体的には「女性はおしとやかでピンクが好き、料理や掃除がうまくて当たり前」「男なんだから力が強く、泣くなんてみっともない」などといった社会的・文化的な思い込みで作られた意識のことを指しています。

日本で、ジェンダーという言葉が使われ始めたのは、1995年の北京女性会議以降のことです。
欧米諸国と比較すると、日本は非常に男女の差が大きく、世界的に見てもジェンダー概念が強く残る国のひとつにあげられています。
たとえば、先進国の中でも、日本は女性の社会的地位が低いとされ、国会議員や会社役員などの数が極めて少ないといわれています。
これは、日本人女性の能力が低いというわけではなく、固定概念による考え方が原因ではないでしょうか。

性差の日本史」

今、千葉県佐倉市に在る国立歴史民俗博物館(歴博)で、『性差(ジェンダー)の日本史』が開催されています(~12/6)。
この企画展は、ジェンダーの成り立ちとその変化を明らかにする初めての歴史展示です。
人々を「男」と「女」に二分し、異なる役割を定める社会の始まり、また古代まで遡って仕事と暮らしのなかの男女にも光を当てています。
さらに、それぞれの時代の社会の特徴とジェンダーに大きく左右される性の歴史を、中世から戦後までの性の売買に注目して考えるコーナーもありました。
「売春は最古の女性の職業」と言う通説が真実か、遊女として生きた女性たちの日記や手紙なども紹介しながら、男女の区分や位置づけを深く反映する性の歴史を振り返るという機会を得ました。
性差の考え方に疎かった法華坊主にとって、「ジェンダーによる男女差別をなくして、ひとりひとりの実力がいかされて、安全で安心して暮らせる世の中をつくっていくことが全世界の課題なのではないか」と考えさせられる展示会でした。

 

菅首相、就任後初めて所信表明。  法華坊主 joe

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