若葉の香りを運ぶ穏やかな風。

2021年 05月16日 - 日常

天気予報でよく耳にするさまざまな「季節風」には、向きや暖かさだけでなく、私たちの生活に密着した各種の情報が込められています。
初夏になるとよく使われる言葉に「薫風(くんぷう)」があります。
現在日本で普通に季語や時候の挨拶としても使われていますが、その由来は中国にあります。
唐の時代には「薫風自南来(薫風南より来る)」と謳われて、日本風に読み下して「風薫る(かぜかおる)」といわれることもありますが、どちらも初夏の若葉の香りを運ぶ穏やかな風を意味しています。
室町時代以前、薫風は梅や桜の花の香を運ぶ風とされ、季節には関係がなかったのです。
それが室町時代の後期から、初夏の風を表すようになり、江戸時代に入ってから松尾芭蕉の力(「風薫る 羽織は襟も つくろはず」)によって定着したといわれています。

二十四節気「立夏(りっか)」。青空と薫風に初夏の到来を感じるころ ...

薫風の意味は「初夏の若葉や青葉の香りを運んでくる穏やかな風」「初夏の新緑の間の草木の緑をとおして吹いてくる快い風」ですから、若葉の香りを運ぶ風が吹くときに「薫風」という言葉を使いましょう。
今日はまさにそんな一日でした。

 

今日から、北海道・岡山・広島も緊急事態宣言。  法華坊主 joe

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