日本の夏を象徴する季節の歌。

2021年 05月18日 - 日常

「夏が来れば思い出す」が歌い出しの『夏の思い出』と並び日本の夏を象徴する季節の歌として愛唱されているのが1896年に発表された『夏は来ぬ(なつはきぬ)』です。
「来ぬ」とは、「来る」の連用形「き」に、完了の助動詞「ぬ」の終止形が加わった形で、「夏が来た」という意味です。

卯の花の 匂う垣根に
時鳥(ホトトギス) 早も来鳴きて
忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ ♬

「卯の花(うのはな)」は初夏に白い花を咲かせるウツギ(空木)の花で、旧暦の4月(卯月)頃に咲くことから「卯月の花」=「卯の花」と呼ばれました。
「早も来鳴きて」とは、「早くも来て鳴いている」の意味です。
「忍音(しのびね)」とは、その年に初めて聞かれるホトトギスの鳴き声を指し、『古今和歌集』や『枕草子』などの古典文学作品にも登場する古語の一つです。
卯の花やホトトギスの他にも、歌詞には五月雨(さみだれ)に田植えの早乙女(さおとめ)など、5月の初夏を象徴する季語や動植物がふんだんに織り込まれています。

ウツギ(空木) - 庭木図鑑 植木ペディア

ウツギは北海道から九州まで自生地の分布域は広く、昔は畑など耕作地の境界木としてよく植えられてきました。
ウツギ(空木)の名前は、旧暦の4月(卯月・うづき)の頃に花が咲くことから「うづき」が変化して「ウツギ」になったという説と、幹の中心が空洞な木「空ろな木」からきたという説があります。
先日も久しぶりに散歩仲間とウオーキングしながら、ウツギの木を見て「幹が中空であることから空木(ウツギ)と言うんだね」と話題になりました。

 

入管法改正案、今国会での成立見送り。  法華坊主 joe

投稿記事を読む - コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です