「味狭藍」「安治佐為」=あじさい。

2021年 06月19日 - 日常

6月も中旬になり、境内のアジサイも咲き出しました。
日本原産のアジサイが初めて書物に登場したのは、奈良時代です。
日本最古の和歌集である『万葉集』には様々な植物が記されていますが、アジサイが詠まれている和歌はわずか2首だけだそうで、「味狭藍(あじさい)」「安治佐為(あじさい)」と表記されています。
私たちに馴染みのある『紫陽花(あじさい)』という表記になったのは、平安時代のことです。
学者であり歌人の源順(みなもとの したごう)は、中国の白楽天の詩を読んだ際、その詩に記されている『紫陽花』と、日本でよく知られるアジサイが同じものだと考えました(実際は別種の植物だったとも?)。
このことをきっかけに、アジサイに『紫陽花』という漢字があてられるようになったと言われています。
アジサイの花言葉を知っていますか? アジサイの花言葉は、「移り気・浮気」です。
ずいぶんネガティブな花言葉ですよね。
アジサイは、酸性かアルカリ性か土壌によって色がコロコロと変わる植物で、アジサイの色の変わりやすさが、人の心の移ろいのように見えたことから、「移り気・浮気」というような花言葉がつけられたといいます。
土壌の酸度によって色が変化するアジサイには、『七変化』という別名までつけられています。
あじさいの剪定のタイミング。花の終わりの目安って? | LOVEGREEN ...

アジサイの季節である6月は気温の変化が激しく、昔はこの季節に流行病で亡くなる人がたくさんいました。
そのため、アジサイは死者に手向ける花と考えられていたのです。
かつて流行病が起こった地域では、お寺にたくさんのアジサイを植えるようになったとのことから、アジサイの名所にはお寺が多いと言われています。

 

福島県を含む東北地方が梅雨入り。  法華坊主 joe

投稿記事を読む - コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です