風情ある夏を楽しもう!

2021年 08月6日 - 日常

連日連夜の「猛暑日・熱帯夜」。
そんな時、風が吹くたびに「チリン・チリン・・・」と鳴る、かろやかな風鈴の音。
耳にするだけで本当に涼しくなった気がするのが不思議です。

お寺用の大きな風鈴?|こだわり住職のよもやま話|曼陀羅山大日院 光明寺

風鈴は、中国から伝わった「風鐸(ふうたく)=上の写真」がもとになったと言われています。
古くは唐の時代の中国に、占風鐸(せんふうたく)という占いがありました。
竹林の東西南北に、風鐸という青銅でできた鐘のようなものを吊るし、風の向きや音の鳴り方で物事の吉凶を占うもので、政治判断等が行われていたそうです。
この風鐸が、日本に仏教とともに伝わったと言われています。
当時の日本では、強い風は流行り病や邪気などの災いを運んでくると考えられていました。
風鐸は、その音が聞こえる範囲は聖域とされ、災いから守ってくれるものとしてお寺の軒の四隅に吊るされるようになったのだそう。
当時は青銅製だったので、今の風鈴のような軽やかな音ではなく、やや鈍く重い音だったと言われています。
平安時代には、貴族が魔除けとして軒先に吊るしていたそうで、「風鈴」という呼び名は、この頃から使われるようになったとされています。
江戸時代になると、西洋と貿易を行っていた長崎を通して、ガラスの文化が入ってきます。
時は更に進みガラスの価格が徐々に下がり、庶民の手が届くようになると、住宅の縁側に吊るして楽しまれるようになりました。
このようにして、夏の間に軒先に飾られるようになった風鈴ですが、今では魔除けの意味は薄れ、涼しさの演出として飾られることが多くなりました。
また、マンションや住宅が密集している地域では、風鈴の音が「騒音」と捉えられてしまうケースもあるのだとか。
残念ですね、風情ある夏を楽しもう!なんていう日本人の心は消え失せてしまったのですね。

感染者、国内100万人超、世界2億人超。  法華坊主 joe

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