忌中と服(喪)中
2014年 12月13日 - 日常
先日のブログで「喪中(もちゅう)」について愚見を述べましたところ、反響がありました。
「喪中って、いつまでを言うの?」というご質問がほとんどです。
近親者が亡くなった場合に、一定の期間、死を悼(いた)み、身を慎むことを「忌服(きふく)」と言ったり、「服喪(ふくも)」と言ったりします。
古くは、門戸を閉じ、酒肉を断ち、弔(ちょう)せず、賀(が)せず、音曲をなさず、嫁とりをせず、財を分かたずというようなしきたりが暮らしの中に息づいて、それが今日も、部分的に受け継がれているのです。
忌中(きちゅう)と、喪中(もちゅう)がありますが、忌と服(喪)は、謹慎度の深さによって分けられますが、おおまかには、忌は自宅に謹慎する期間、服は喪服を着用する期間と考えていいでしょう。
明治7年に出された《太政官布告》では、次のように、忌(忌中)と服(喪中)の期間をこと細かく定めています。
【忌中】
(続柄) (忌日数)
父 母 50日
養父母 30日
夫 50日
妻 20日
嫡子(息子) 20日
その他の子(娘)10日
養子 10日
兄弟姉妹 20日
祖父母(父方) 30日
祖父母(母方) 30日
おじ・おば 20日
夫の父母 30日
妻の父母 なし
曾祖父母 20日
【服(喪)中】
(続柄) (服日喪日数)
父母 13カ月
養父母 150日
夫 13カ月
妻 90日
嫡子(息子) 90日
その他の子(娘) 90日
養子 30日
兄弟姉妹 90日
祖父母(父方) 150日
祖父母(母方) 90日
おじ・おば 90日
夫の父母 150日
妻の父母 なし
曾祖父母 90日
現在ではもちろん、こうした法令はすべて撤廃(昭和22年に廃止)されていますが、仏事の慣例としては、今もこの「太政官布告
が一つの目安にされていて、たとえば父母の死亡に際しては七七忌(四十九日)までが忌中、一周忌(一年間)までが喪中とされることが多いようです。
ご参考になりましたら、幸甚です。
ありがとうございました。 法華坊主 Joe