手間をかけ、心をこめて

2016年 05月10日 - 日常

GW後半から、境内近くの田んぼでは田植えのシーズンを迎えています。
法華坊主が子供の頃は、6月すなわち旧暦5月が田植えの最適期でしたが、最近はひと月早まったような感じです。
田植えは、苗代で育てた早苗を代田に植えることで、田植はもともと神事でありました。
梅雨のころの集落のもっとも大切な共同作業であり、昔は苗をまっすぐ植えるため、一列に並んで植え下がったものでしたが、田定規の出現で前進植えに変わり、現在は機械植がほとんどとなりました。
しかし、苗を植える作業は昔も今も農家にとって大切な作業であること変りはありません。
「米」という漢字をよく見ると、八十八という数字を表す漢字から成り立っていることがわかります。
「米」をつくるには「八十八の手間」、すなわち煩雑な作業と膨大な仕事量が必要だという意味なのです。
文字通り、日本の農家は多くの手間をかけ、心をこめてお米をつくってきました。
そして、それらの作業はすべて、日本の気候風土にかなった、季節に沿ったものなのです。
かつては家族はもちろん親戚や集落の人たちが挙って田植えをしましたが、今は機械にまたがっていれば勝手に植え付けてくれる時代となりました。
何となく寂しい風景ですね。
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ありがとうございました。  法華坊主 joe

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