日常

人参、大根、蓮根、饂飩、銀杏、金柑

2018年 12月21日 - 日常

明後日(22日)は「冬至(とうじ)」です。
冬至には「ん」のつくものを食べると「運」が呼びこめるといわれています。
にんじん、だいこん、れんこん、うどん、ぎんなん、きんかん・・・など「ん」のつくものを運盛り といい、縁起をかついでいたのです。
運盛りは縁起かつぎだけでなく、栄養をつけて寒い冬を乗りきるための知恵でもあり、土用の丑の日に「う」のつくものを食べて夏を乗りきるのに似ています。
また、「いろはにほへと」が「ん」で終わることから、「ん」には一陽来復の願いが込められているのです。

かぼちゃを漢字で書くと南瓜(なんきん)、つまり、運盛りのひとつであり、陰(北)から陽(南)へ向かうことを意味しています。
また、かぼちゃはビタミンAやカロチンが豊富なので、風邪や中風(脳血管疾患)予防に効果的です。
本来かぼちゃの旬は夏ですが、長期保存が効くことから、冬に栄養をとるための賢人の知恵でもあるのです。
冬至には小豆とかぼちゃを煮た「いとこ煮」を食べるという地方もあります。
本来、いとこ煮とは硬いものをおいおい(甥)入れて、めいめい(姪)炊き込んでいくことから「いとこ煮 」と名付けられた料理なので、小豆とかぼちゃ以外の場合もあります。
かぼちゃなどの運盛りのほかにも、冬至の日の食べ物には、小豆(あずき)を使った「冬至粥」があります。
昔から小豆の赤は邪気を祓うと言われていますから、冬至粥で邪気を祓い、翌日からの運気を呼び込もうというわけです。
冬至の準備Okですか?

将棋・羽生善治、27年ぶりの無冠。  法華坊主 joe

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瀬をはやみ 岩にせかるる滝川の

2018年 12月20日 - 日常

サントリー美術館では、「扇の国、日本」展を観た時、檜扇こそが現在の扇子の祖先であることを知りました。
檜扇の後、紙に移行する段階で、扇の形のヒントになった物、それがコウモリです。
コウモリの羽の形を元にして作られた紙扇子、当初は蝙蝠扇(かわほり)と呼ばれていました。
蝙蝠扇は、記録を留める為によく使われていたと言われていますが、次第に心情を詠み、人に聞かせて楽しむ和歌をよみだし、花を挟み、お礼品や贈答品として届ける物になって行きました。
和歌に美しい句が多いのは、この為かもしれません。
この鑑賞をきっかけに、百人一首をもう一度思い起こしてみました。
百人一首を用いて行う競技かるたの世界を描いた「ちはやふる」や、「うた恋い。」といった漫画が、若い世代を中心に人気となっています。
今再び注目を集める、百人一首。
学生時代に勉強したり、お正月にかるたで遊んだ記憶がある方も多いのではないのでしょうか。
一般的に”百人一首”というと平安時代末期から鎌倉時代の初めに歌人である藤原定家が選んだ「小倉百人一首「」のことを指します。

法華坊主のお気に入りの一首は、77番歌です。
瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢はむとぞ思ふ   崇徳院
訳すると「川瀬の流れが早いので、岩にせき止められる急流がいったん二つにわかれても、その先でまた合流するように、あなたとわたしも一度は別れても、いつかはきっと逢おうと思います」という意味です。
来年のお正月は、家族そろって百人一首を楽しんでみてはいかがですか。

IWC脱退、商業捕鯨再開?。  法華坊主 joe

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民が黙れば民主主義は消える

2018年 12月19日 - 日常

上京していた時、福島では上映していない「華氏119(かしいちいちきゅう)」という映画を観る機会を得ました。
「華氏119」は、2018年にマイケル・ムーア監督が発表したドナルド・トランプ大統領を題材としたドキュメンタリー映画です。
タイトルは、2004年に公開されたジョージ・W・ブッシュ政権を批判した映画「華氏911」にちなみ、「119」はドナルド・トランプが第45代大統領が当選を確実とし勝利宣言をした「2016年11月9日」を意味しています。
トランプ大統領に対する批判を描いていると認識されがちですが、実際はアメリカの特殊な選挙制度や現在の経済状況、トランプを当選させたアメリカ社会に対し鋭く切り込んだ作品となっていました。

ドキュメンタリーは世界の今を知るためのとても素晴らしいツールのひとつですが、それが面白ければなおさらです。
マイケル・ムーア監督のドキュメンタリーは、「地味」「小難しそう」といったドキュメンタリー映画への先入観を取っ払ってくれました。
この映画を観ると、アメリカの今に日本の姿も重なる点が多々あることに気づかされます。
マイケル・ムーア監督がドキュメンタリーを通して私たちに訴えるのは、「民が黙れば民主主義は消える」ということではないでしょうか。

ソフトバンク上場、終値1282円。  法華坊主 joe

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扇、もっとも身近な美術品

2018年 12月18日 - 日常

「忙中閑(ぼうちゅうかん)あり」という言葉をご存知ですか?
「多忙を極める中にもわずかな暇はあるものだ」という意味です。
「忙しい中に暇を見出して満喫せよ」などのような意味合いで用いられることが多いようです。
ということで、師走の忙しい時期ではありますが、上京して現実を逃避してきました。
東京・六本木の東京ミッドタウン・ガレリア3Fにあるサントリー美術館では、「扇の国、日本」展を開催しています。
JR東日本「大人の休日倶楽部」の招待で、日本人が愛した悠久の扇の世界を鑑賞してきました。

日本で生まれ発展した「扇」の起源は早く、10世紀末には中国や朝鮮半島に特産品としてもたらされという文献が残されています。
宗教祭祀や日常生活での用具としてだけでなく、気分や場所、季節に応じて携帯できる「扇」は、貴賤を問わず、もっとも身近な美術品として親しまれてきました。
和歌や絵が施されたものは、贈答品として大量に流通し、また、人と人をつなぐコミュニケーション・ツールの役割も担ったそうです。
さらに、屛風や巻物、工芸や染織などとも結びつき、多彩な作品が生み出されていきました。
法華坊主も仕事柄、中啓・雪洞・桧扇といった「扇」を使用しますから、たいへん興味深く拝観してきました。

訪日客、過去最多の3000万人突破。  法華坊主 joe

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上昇気運に転じる日は間近。

2018年 12月16日 - 日常

今年も残すところ二週間余り、平成最後のお正月を迎える準備は進んでいますか?
今週末には「冬至(とうじ)」もありますね。

冬至は22日、太陽が軌道上の最も南に来るときで、北半球では夜が最も長く、昼が最も短くなる日です。
南中高度も低くなるため、この日は太陽の力がいちばん弱まると考えられてきました。
しかし冬至を境に再び力を取り戻すことから「太陽がよみがえる日」「太陽の死と復活」として、北欧では「ユール(Jul / Yule)」と呼ばれる冬至祭が行われます。
易の考え方でも、この日は陰が極まる日であり、また翌日から再び陽に転じる(これを一陽来復=いちようらいふく、といいます)ことから、上昇気運に転じる日とされています。
寒くなってきて気分が沈みがちなこの時期、「明日からは良いことがやってくる」と気分を切り替えるキッカケの日にしても良いですね。
このように洋の東西を問わず、冬至は生命の終わりと復活の時期だと考えられてきました。
それを乗り越えるために、無病息災の祈願を行うことも共通です。

卓球・15歳張本、大会史上最年少V。  法華坊主 joe

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鏡餅は年神様の依り代

2018年 12月15日 - 日常

お正月をお迎えする準備は進んでいますか。
そのひとつが「鏡餅(かがみもち)」です。
元旦には「年神様(としがみさま)」という新年の神様が、1年の幸福をもたらすために各家庭にやってくるとされています。
お迎えした年神様の依り代(よりしろ)、つまり居場所が「鏡餅」なのです。
年神様は祖霊神であり、田の神、山の神でもあります。
そのため、子孫繁栄や五穀豊穣に深く関わり、人々に健康や幸福を授ける神様として、「正月様」、「歳徳神(としとくじん)」とも呼ばれて大切にされてきました。
そもそも一連のお正月行事というのは、その年神様を迎え入れてお祝いし、たくさんの幸せを授けてもらうためのものなのです。

鏡餅が丸いのは、昔の鏡に由来します。
昔の鏡は丸い形をした銅鏡でした。
天照大神から授かった三種の神器のひとつであり、伊勢神宮をはじめ、鏡をご神体としているところもたくさんあります。
鏡餅は年神様の依り代ですから、ご神体としての鏡をお餅であらわし、「鏡餅」と呼ばれるようになったのです。
鏡餅の丸い形は、昔の丸い鏡を模した「魂」の象徴で、大小2段で月と太陽、陰と陽を表していて、円満に年を重ねるという意味も込められています。

指原卒業、8年目のHKT48が正念場。  法華坊主 joe

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大掃除や年賀状書き、OK?

2018年 12月14日 - 日常

12月の別名は「師走(しわす)」。
子どもの頃「先生も走るくらい忙しい時期」だから「師走」と教えられた気がしますが、この「師」は本来は「僧侶」のことなのは既にお話ししたとおりです。
12月はどの家もお坊様を迎えてお経を読んでもらう習慣があっため、僧侶が忙しく東奔西走するので「師馳す(しはす)」となり、それが変化して「師走」になったというわけです。
この他にも、年が果てるという意味の「年果つ(としはつ)」が変化したという説、四季が果てる月を意味する「四極(しはつ)」が変化したという説など諸説ありますが、どれも一年が終わることを感じさせる言葉です。
普段の仕事に加えて、大掃除や年賀状書きなど、いろいろと忙しくなります。
体調に気をつけて頑張りましょう!
そこで、お正月前に用意するのが、昔も今も祝いごとや祭りなどの時によく登場する「餅」です。
お正月には鏡餅を飾り、雑煮をいただきます。
餅は稲の霊が宿るハレの日の食べもので、食べると生命力が与えられると考えられ、神様に捧げる神聖なものだったのです。
実は、鏡餅を知ることでお正月の本当の意味がわかってきますので、明日のブログで改めてお話しします。
ちなみに、法華坊主は餅が苦手です。


明日から新年年賀状の受付開始。  法華坊主

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お正月の準備にとりかかる日

2018年 12月13日 - 日常

今日(13日)は「正月事始め」といい、「煤払い(すすはらい)」「松迎え(まつむかえ)」などの正月の準備にとりかかる日とされています。
もともと12月中旬ぐらいから正月準備を始めていましたが、12月13日は婚礼以外は万事に大吉とされる「鬼宿日」にあたることから、年神様を迎える準備を始めるのにふさわしい日とされ、「正月事始め」として定着していきました。

正月に年神様を迎えるために、1年の汚れを払い、清めることが「煤払い」です。
江戸城で12月13日に煤払いをしていたことから、江戸庶民もそれにならって煤払いに精を出したそうです。
昔の火種は薪や炭だったので、天井や壁についた煤の汚れを落とすことが重要だったのでしょう。
竹竿の先に藁を取り付けた「煤梵天」(すすぼんてん)という道具を使って、高いところの煤を払う習慣もありました。
大店といわれる商家では、煤払いが終わると主人を胴上げし、祝宴を開いたといわれます。
1年間の汚れを払い隅から隅まできれいにすると、年神様がたくさんのご利益を持って降りてくるといわれているので、煤払いも盛大で賑やかな暮らしの行事のひとつだったようです。
また、門松にする松やおせちを調理するための薪などを、12月13日に採りに行きました。
これを「松迎え」といいます。
また、お歳暮を12月13日頃から贈るのは、お歳暮が正月用のお供えものだったことの名残りです。
「煤払い」や「松迎え」が済み、年神様やご先祖様を迎える態勢が整う頃に届けるというわけです。

ふたご流星群、今夜・明夜が見頃。  法華坊主 joe

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求められる創造的復興

2018年 12月11日 - 日常

最近は「戦後」に倣って「災後」という言葉があるそうです。
第2次大戦で敗北した日本では「戦後」という言葉が定着しました。
日本は終戦以来の強烈な共通体験となる東日本大震災を経験して「戦後」から「災後」に移行すると主張したのは、東大名誉教授の御厨貴先生です。
「まさに『ノアの洪水』のようなものであり、政府から一般国民まで人心に与えた影響は大きかった。理不尽に何人もの命がなくなり、今後の自然災害時にどう対応するのか。もともと東北は過疎問題を抱えていた。そのまま復興してもしょうがなく創造的復興が必要になる。東北を日本の先端に変えることで日本が変わるというのが『災後』の言葉に託した意味だ」と、御厨先生は「災後」の日本を憂いています。

東日本大震災で尊い命を失ったのは、人間ばかりではありません。
全ての生き物にも「生命」が有ることに」に気づき、例えば豚の持つ「夢」や「悲しみ」は、私たちが失った「夢」や「希望」に通じ、悲しみの淵瀬で立ちつくす人々の心に寄り添うことに通じていると思います。
今日11日は、今年災後の月命日です。
わたしの周りにも「いつまで震災・原発と騒いでいるんだ!」という人がいます。
個々の考えに右往左往することなく、犠牲者の供養と創造的復興を求め続けていかなければならないと痛感しています。

紋付・袴、和装の本庶先生ステキ。  法華坊主 joe

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疎かになっている基本

2018年 12月10日 - 日常

寒さの合間、暮れの大掃除に精励のことと拝します。
ところで皆さんはどのように雑巾(ぞうきん)をしぼりますか。
雑巾のみならず、タオルやふきんなど暮らしの中で幾度となくやっているはずの「しぼる」行為。
しかし、正しくしぼれる人はおよそ4割で、あとの6割は誤ったしぼり方をしているそうです。
小学校の掃除の時間に生まれて初めて雑巾をしぼるお子さんが多いそうで、掃除の基本がいかに疎かになっているかがわかります。
皆さん、そしてお子さんやお孫さんは大丈夫ですか?
まずは、身近にあるタオルなどを使って自分のしぼり方をチェックしてみてください。
〈A:縦しぼり〉縦に持ち、ねじりながらしぼります。
〈B:横しぼり〉横に持ち、ねじりながらしぼります。
〈C:握りしぼり〉おにぎりを握るように、ぎゅっと握ってしぼります。

このうち、雑巾の正しいしぼり方は〈A:縦しぼり〉だそうです。
縦しぼりは順手と逆手でねじるため無理なくきっちり力が入り、脇をしめながら押し出すように手首を回転させるので、手首だけではなく腕の力も加わり、強くしぼり込むことができます。
〈B:横しぼり〉は順手と順手なので力が入りませんし、手首の回転のみでねじるため、十分にしぼることができません。
〈C:握りしぼり〉は押し付けているだけなので、あまり効果がなく水滴ボタボタ状態です。
多くの方が横しぼりをしており、それが当たり前だと思っていますが、縦しぼりと比べてみるとしぼり具合に差がでますし、子供は握りしぼりが多いので、正しいしぼり方を教えてあげないと、部屋中ビショビショになってしまうそうです。
お陰さまでわたしは〈A:縦しぼり〉ですが、形はともあれ年末の大掃除もがんばらなきゃいけませんね!
最近は雑巾がけなどと言うレトロな方法は用いず、モップでフロアーを拭き拭きするから、雑巾の正しいしぼり方なんて関係ないのかな?

官民ファンド、取締役9人辞任。  法華坊主 joe

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