日常

家族や親族、そしてご先祖様と共に

2017年 08月13日 - 日常

お盆は、お彼岸とならんで昔から行われている大切な仏教行事の一つです。
また正月とともに一年の大切な区切りであり、多くの親類縁者が顔を合わせ、大切な方々との「つながり」を再確認する機会でもあるでしょう。
お盆の歴史は古く、『日本書紀』の中にはすでにお盆行事の記録が残っています。
今日13日は「迎え盆」といい、夕刻にご先祖様をお迎えします。
まずお墓にお参りし、お花やお線香を供え、ご先祖様をご案内する気持ちで提灯に明かり(迎え火)を灯し、家に着いたら迎え火を盆棚のお灯明に移し、全員でお参りします。
これが基本ですが、地域によっては門口で迎え火を焚く場合もあり、その方法はまちまちです。

お盆は、この世に生きる私たちと、大切な亡き人とが触れ合う大切な行事です。
久しぶりに故郷に集まった家族や親族と共に過ごす楽しい語らいの時間を、生死を越えた「つながり」の尊さを再確認しながら、大切に過ごしたいものです。

世界陸上男子4×100mリレー決勝、日本銅メダル。  法華坊主 joe

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棚経の棚は、盆棚(精霊棚)の棚

2017年 08月12日 - 日常

今年のお盆の棚経も佳境に入ってきました。
今年はたいへん涼しいので、汗疹もできず凌ぎやすい毎日です。
棚経とは、菩提寺の僧侶が一軒一軒檀家を回り、お盆のお経をあげることをいいます。
棚経の棚は、盆棚(精霊棚)の棚からきています。
盆棚は供物を飾る棚で、庭先や座敷に飾られますが、最近では仏壇の前に設けることが多くなっています。
棚経は江戸時代に盛んなったといわれ、飾り方も地方や宗派によってさまざまです。
一般的には、お盆の月の初めからお盆の期間中にかけて、棚経をあげてもらいますが、特に新盆の棚経は手厚く営むものとされていて、自宅へ僧侶を招くことが多いものです。

盆棚には、素麺をお供えします。
それは、1)生命の螺旋状の渦巻
2)七夕にそうめんとの関係
3)幸せが細く長く続く
4)ご先祖様が馬にのって帰るときの手綱
5)ご先祖様の荷物をくくる荷綱
などの理由があり、地域によっては素麺の他にも昆布を笹竹に吊るしています。
いよいよ明日は迎え火を焚いて、ご先祖様をお迎えしましょう。

日航機墜落事故33回忌。  法華坊主 joe

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ミソハギの花は「精霊花」

2017年 08月11日 - 日常

境内にある3本のサルスベリの花が7月初め頃から咲きだし、今方々で見られるようになりました。
この花、離れて見ると、どんな形の花なのか俄かには分からないが、近くで見ると、縁の縮れた花弁が6枚、中央に多数の短い雄蕊、その周りに6本の長い雄蕊、真ん中に1本の雌蕊があるのをご存知でしたか。
実にユニークな花の形をしています。
「百日紅」は、「猿滑(さるすべり)」とも書きます。
紅花のものを「百日紅(ひゃくじつこう)」、白花を「百日白(ひゃくじつはく)」ともいうそうです。

ところで、百日紅は、名前が面白いのでよく知られていますが、その由来は「幹がスベスベで、猿も登れないだろう」ということです。
花の咲いている時は分かりにくいが、落葉後の幹を見ると確かにすべすべしています。
一方、中国名の百日紅(ひゃくじつこう)は、「約100日間花を咲かせる」というのが由来です。
たしかに花期は長く、秋の終わりぐらいまで平気で咲いていますよね。

精霊棚のお飾りのひとつ、ミソハギについて説明します。
ミソハギの花は「精霊花」と呼びます。
ミソハギを使うのは、閼伽器に浸した冷たくて気持ちの良い水を〈水の子〉に降りかけてあげるためで、この行為を「灑水(洒水=しゃすい)」と言います。
これは少ない食べ物を無限に増やす為とか、餓鬼が食べやすくする為になどと、言われています。

盆前の祝日ヤバイ、道路コミスギ。  法華坊主 joe

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まさにお盆の怪奇現象

2017年 08月9日 - 日常

今日はお参りがあって、始発で大宮まで行ってきました。
新幹線の臨席に、70代後半と思われるご婦人が郡山駅から乗り合わせてきました。
おばさん〈O〉席に着くなり「お寺さん、お着物で珍しいですね」
法華坊主〈H〉「ありがとうございます」
O「着ていて涼しいんですか」
H「おかげさまで」
O「なんていう生地ですか」
H「紗です」
O「何色っていうんですか」
H「紺淡色っていいます」
矢継ぎ早に質問が飛んできて、いつの間にか袖や袂を触って「これもお衣の一種ですか」ですって・・・。
さらには、自分の菩提寺の住職の悪口や、御布施の多寡等々しつこく聞いてきました。
もう法華坊主もウンザリ、宇都宮駅で降車して次の新幹線に乗り換えました。
こういうことが起きるということは、まさにお盆の怪奇現象ですかね。

精霊棚の「水の子」について説明します。
ナスやキュウリを〈サイの目〉にきざみ、洗った米を混ぜて、清水を満たした器に入れます。
地方によっては蓮の葉に盛るところもあるようです。
あの世で飢えに苦しみ渇いたのどに少しでもらくに通るようにとの祈りをこめたものです。

台風5号は史上3位の長寿台風。  法華坊主 joe

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ナスの牛とキュウリの馬

2017年 08月8日 - 日常

間もなくお盆を迎えます。
お盆の正式名称は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」。
「盂蘭盆」はインドのサンスクリット語の「ウラバンナ」(逆さ吊り)からきた言葉だといわれています。
お盆の行事は、仏教の開祖であるお釈迦様の弟子が地獄に落ちた母親を救うため、7月15日に霊を供養した、というのがそもそもの起源です。
お釈迦様の弟子のひとり、目連尊者(もくれんそんじゃ)は神通力によって亡き母が地獄に落ち、逆さ吊りにされて苦しんでいると知りました。
どうしたら母親を救えるか、お釈迦様に相談したところ、お釈迦様は「夏の修行が終わった7月15日に僧侶を招いて読経していただき、多くの供物をささげて供養すれば母を救うことができるであろう」といわれました。
目連尊者がその教えのままにしたところ、その功徳によって母親は救われたということから、精霊を供養する盂蘭盆会の行事が生まれたといわれています。

盆棚には、ナスの牛とキュウリの馬が飾られます。
ナスとキュウリにオガラをさして牛馬に見立てます。
精霊があの世から帰ってくる時、この世から帰っていく時の乗り物とされています。
精霊が戻る13日は内側に、あの世に戻る日15日(16日)は外側に向ける地方もあります。
キュウリの馬はご先祖様の霊が一刻も早く家に帰って来てもらうための早い乗り物、ナスの牛は戻られる時にゆっくり帰ってもらうための遅い乗り物の意味と言われています。

高校野球、順延で開幕。  法華坊主 joe

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冥途にては灯となり

2017年 08月7日 - 日常

今日は「立秋(りっしゅう)」、朝夕が涼しくなり、秋の気配が立つ頃です。
立春からちょうど半年が経過し、この日から立冬の前日までが暦の上では秋になりますが、日中はまだ残暑が厳しく1年で最も気温が高くなる時期です。
この時季は、月遅れのお盆を前に各地で夏祭りが開催されます。
まだまだ夏のレジャーを楽しむ頃ですが、よく観察してみると秋の気配を感じることができ、夏の風と秋の涼やかな風が混在し始めます。
空を見上げると、巻雲など秋の雲も見えますね。
この日から、残暑見舞いになります。

昨日のブログで紹介した「精霊棚」の飾り方について、ひとつひとつ紹介していきましょう。
まず、「ほおずき」です。
精霊が迎え火や提灯の灯りを頼りに帰ってくるといわれることから、ほおずきを提灯に見立てて盆棚に飾ります。
また農作物の収穫が少なかった時代には、鮮やかな赤のほおずきをお供えすることによって、お供え物の不足を補う意味があったと言われています。
日蓮聖人の御遺文の中に「法華経は、冥途にては灯となり」という言葉がありますが、まさにこれです。

東の空、”嵐”の前夜に満月みごと。  法華坊主 joe

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心を込めてお祀りすることが肝要

2017年 08月6日 - 日常

8月は、節は初秋ですが、半ばまでは一年中でもっとも暑さの厳しい時期です。
秋の涼気の訪れが待たれる月で、海や山への夏季行楽の最盛期を迎えます。
中旬には、所にもよりますが炎暑も峠を越すかの感があり、秋近しの思いもひとしおのころとなります。
土用二の丑の今日(6日)、福島は蒸し暑い一日でした。

台風5号の迷走で奄美や九州南部では大きな被害は出ていますが、「八月大名」といってかつては8月は農家にとってはもっとも仕事の少ない月でもあるといわれていました。

来週にはお盆を迎えます。
「精霊棚」は、真菰を敷いた祭壇を設け台の四隅に葉のついた青竹を立て、竹の上部にしめ縄を張ります。
ここに位牌、お盆の供物、故人の好物などを供えます。
また、供養膳には霊供膳を供えます。
盆棚を設けるのが難しい場合は、仏壇に盆飾りをするか、 仏壇の前や横に小さなテーブルを置き、白布を掛けて盆飾りをしてもいいでしょう。
一般的に精霊棚には、素麺や昆布・ほおずき・生花・なすの牛ときゅうりの馬・水の子・みそはぎの花・夏の野菜や果物を用意してお飾りしますが、形がどうであれ心を込めてお祀りすることが肝要です。

世界陸上、ボルト3位。  法華坊主 joe

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東北の夏祭りが最盛期

2017年 08月1日 - 日常

今日から8月。
8月の別名は「葉月(はづき)」ですが、葉が紅葉して落ちる月「葉落(はおち)月」から「葉月」となったいわれています。
葉が落ちるのは秋では?と思われるかもしれませんが、旧暦では8月は秋なのです。
これから青森のねぶた、秋田の竿燈、山形の花笠、仙台の七夕など東北の夏祭りが最盛期を迎えます。
福島は先月末頃より「やませ」のせいでしょうか、涼しい日が続いています。
「やませ」とは、6月から8月にかけてオホーツク海気団より吹く、冷たく湿った北東風のことです。
北海道・東北・関東地方の太平洋側に吹き付け、海岸と沿岸付近、平野に濃霧を発生させます。
「やませ」が長く吹くと冷害の原因となり、稲は不作となります。
今まで順調に来ただけに、せめてもう一度くらい灼熱の太陽を拝ませていただきたいものです。

今年初めてのお盆を迎えられるご家庭の皆さまへお伝えしましょう。
四十九日の忌明け後に初めて迎えるお盆を、新盆(しんぼん、にいぼん、あらぼん)、あるいは初盆(はつぼん)といいます。
通常よりも早く、1~7日に盆棚を作ってなき霊位をお迎えします。
また最近では盆提灯を贈る代わりに現金を贈るのが一般的ですが、近親者は盆提灯を贈るのが習わいです。
新盆を迎える家は、故人と親しかった人や親類を招いて、お坊さんに棚経(たなぎょう)をあげていただき、心をこめて盛大に供養いたします。

「一線を超える」流行語になるかな。  法華坊主 joe

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All is well that ends well.

2017年 07月31日 - 日常

7月も今日で終わりです。
振り返ってみれば、異常気象による風水害の被災、国内政治の混乱や隣国北朝鮮の暴挙など、辛く悲しい事件・事故の連発でした。
「終わりよければすべてよし」ということわざがありますが、これは「物事は最終の結末がもっとも大事であり、途中の過程は問題にならないということ」を意味します。
しかし今月は、法華坊主の周辺も含めて、最後の最後まであまり良い結末ではありませんでした。

明日から8月、来月こそより良きひと月であるよう努力精進したいものです。

ものごとは最後の締めくくりが大切。  法華坊主 joe

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食感と水分と甘みがたまらない

2017年 07月27日 - 日常

今日は「スイカの日」なんだそうです。
「最近インスタグラムなどで、スイカをドレスに見立てて撮影するのがはやってるみたいだ」とコメントされていますが、法華坊主の周りにもやたらそんな技術を駆使する輩が多くなってきました。

夏の風物詩といえばスイカ。
スイカは、夏しか出まわらない季節の果物で、シャキシャキとした食感と大量の水分と甘みがたまらない夏1番の人気の食べ物です。
このスイカ、巷では栄養がなく水分だけだと悪口を言われていますが、本当のところはどうなんでしょうか?
ビタミンやミネラル、食物繊維などがバランスよく含まれているので栄養が無いなんてとんでもありません。
カロリーも少いのでダイエット中の女子にも嬉しい果物です。
また、解熱作用・利尿作用・むくみ防止・高血圧防止・動脈硬化防止・アンチエイジング・脂肪燃焼・呼吸器系の免疫力向上・老化防止・ガン予防・活性酸素を除去作用などにも効果あるようです。
スイカの歴史は古く紀元前5000年にはすでに南アフリカで栽培されており、3000年前のエジプトでも栽培が行われていた壁画が残っています。
日本には16世紀後半頃に渡来したといわれています。
だから漢字だと「西瓜」と書くのですかね。

稲田も蓮舫も辞任。  法華坊主 joe

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