日常

吉祥果=真紅のルビー

2015年 09月30日 - 日常

今日で9月も終わり、今年も残すところ3ヶ月となりました。
秋晴れの境内には、ザクロが実をつけています。
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ザクロと鬼子母神がなぜ関係しているのかについて話をしたいと思います。
立正院では、法華経信奉者の守護神として「鬼子母尊神=きしもじんさま」を祀っています。
そのお姿は一般的に左手に子どもを抱え、右手に「吉祥果(きちじょうか)」を持つことが多いです。
吉祥果とは鬼子母神がもつ魔障を払う果実のことで縁起のいい果物のことです。
経典がインドから中国に渡り漢訳されたとき、「吉祥果」という名前になりました。
しかし、漢訳した人たちは吉祥果というものはこの世でみたこともなかった為、それに似ているザクロが代用されました。
それによって吉祥果=ザクロになり、そしてそれが日本にそのまま伝わって、日本でも吉祥果=ザクロになりました。
だから、吉祥果として多くの鬼子母神境内でザクロの木が植えられているわけです。

ザクロの味は酸っぱく日本人にはなじみの少ない方の果物かと思います。
果実は固い外皮に包まれ、熟すと不規則に割れてこまかくぎっしりと並んだ真紅のルビーを連想させる果実が顔をのぞかせます。
カクテルに使用される「グレナデンシロップ」は、ザクロのフランス語、グレナチュールに由来するものでザクロ果汁から作られます。
ザクロは落葉樹なので、乾燥した夏の強い日光と寒く厳しい冬が必要です。
6月には赤い花を咲かせ、秋には赤い果実を結びます。
今は世界中でひろく栽培されていますが、イラン産、カルフォルニア産が有名で、日本でも栽培されています。

ありがとうございました。  法華坊主 joe

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スーパームーン=家族になろうよ

2015年 09月28日 - 日常

月が最も大きく見える「スーパームーン」が28日夕、東の空に姿を現しました。
1年のうちで月が地球に最も近づくタイミングと満月のタイミングが一致するため、普段より大きく、明るく見えるそうです。
福島の空は雲に覆われ、まん丸と観ることは出来ませんでしたが、テレビで放映されるその姿に感動しています。
「お月様には、うさぎさんが住んでいて十五夜になると餅つきをするんだよ。」
「あそこが耳で、臼があって・・・」と、言われるままにお月様を眺めていると不思議と杵を持ったうさぎさんが目に映った子供の頃。
夢とロマンがありましたね。
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今日、夢とロマンに終止符を打った人がいます。
福山雅治と吹石一恵の結婚は、まさに「家族になろうよ」ですね。
バースデー婚、おめでとうございます。
余談ですが、法華坊主のバースデーは来月12日です(関係ないか=笑)。

ありがとうございました。  法華坊主 joe

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観月の宴

2015年 09月27日 - 日常

今日は「十五夜」。
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本来、十五夜は満月のことなので年に12回または13回めぐってきます。
特に旧暦の8月は1年の中で最も空が澄みわたり月が明るく美しいとされていたため、平安時代から観月の宴が開催され、江戸時代から収穫祭として広く親しまれるようになり、十五夜といえば旧暦の8月15日をさすようになりました。
また、十五夜のほかにも十三夜(2015年は10月25日)、十日夜(とおかんや=2015年は11月21日)を楽しむ風習があります。
十三夜は十五夜に次いで美しい月だと言われているため、十五夜または十三夜のどちらか一方しか観ないことを「片見月」と呼び、縁起が悪いこととしていました。
また、十三夜にはこの時期に収穫された栗や枝豆を供えることから「栗名月」「豆名月」とも呼ばれています。
十日夜とは旧暦10月10日に行われる収穫祭です。
その内容は地方によって様々ですが、稲の刈り取りが終わって田の神様が山に帰る日とされているため、稲の収穫を祝ってお餅をついて食べたりします。
また、「かかしあげ」といって田んぼを見守ってくれたかかしにお供えものをし、かかしにお月見をさせてあげる地方もあります。
先祖・先人が護ってきた行事を思い起こし、今風に合ったお月見を実施してはいかがですか?。

ありがとうございました。  法華坊主 joe

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ヒガンバナ=曼珠沙華

2015年 09月26日 - 日常

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彼岸花(ヒガンバナ)は、毎年9月中旬、秋のお彼岸の頃に赤い花をつける多年生の球根性植物です。
曼珠沙華(マンジュシャゲ)とも呼ばれ、田畑の周辺や堤防、墓地などによく見られます。
彼岸花は有毒植物であり、人間が経口摂取すると吐き気や下痢を起こします。
重症化すると中枢神経の麻痺を起こして死に至ることもあるという怖い植物だそうです。
ヒガンバナの名前の由来は、9月のお彼岸シーズンに咲くことから名づけられたものですが、俗説としては、間違って口にしてしまったら中毒で「彼岸行き」、つまり「あの世逝き」になってしまうという異名である、との解釈もあるようです。
日本におけるヒガンバナの群生地の多くは、その毒性を活用しようとして人為的に植えられたものだそうです。
ヒガンバナの毒は、人間以外の動物にも強い作用を示します。
田畑の周辺に植えればネズミ・モグラや害虫除け、墓地の周辺に植えれば墓を荒らす小動物よけになるといわれています。
今日で今年の秋彼岸も明け、残すところ100日足らず。
ラストスパートですね。

ありがとうございました。  法華坊主 joe

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シルバーウィーク

2015年 09月24日 - 日常

シルバーウィークが終わりました。
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ところで皆さんは、シルバーウィークの意味や由来・期間についてはご存知でしょうか?
私はよくわからなかった為、シルバーウィークに関する身近な疑問を調べてみました。

シルバーウィークの歴史は1950年代前半まで遡ります。
日本の映画会社、大映の専務は1950年代、文化の日(11月3日)を中心とした1週間をシルバーウィークと名づけ宣伝しました。
これは5月のゴールデンウィークに対比してつけられたものでしたが、結局、広まらずに消えていきました。
その後、2009年にシルバーウィークという言葉は急に世間に広まるようになります。
ハッピーマンデー制度の導入により、敬老の日(祝日)が9月第3月曜日となった為、2009年には、9月19日(土)、20日(日)、21日(月=敬老の日)、22日(火=国民の休日)、23日(水=秋分の日)となり、大型連休=5連休となりました。(秋分の日が
このカレンダーについて、2008年11月に三菱ビルテクノサービスが「2009年9月の連休に名前をつけるとすれば?」というアンケートを実施したところ、ゴールデンウィークと対比させた言葉である「シルバーウィーク」が1位でした。
この結果がテレビやインターネットで報道され、国内外のツアー会社がシルバーウィークという言葉を使用した事でシルバーウィークは広く国民に認知されるようになり、シルバーウィークとは9月の大型連休のことを指すようになりました。

シルバーウィークの「シルバー」って「ご老人」という意味でなく、「銀」という意味だったんですね。

その秋の大型連休も終わり通常の生活に戻りましたが、勤勉な日本人には、大型連休は不向きのような気がしてなりません。
今年のシルバーウィークは、2009年から実に6年ぶりでしたが、次のシルバーウィークは11年後の2026年です。
よろしいことですね。もっと、もっと、働け、働け。

ありがとうございました。  法華坊主 joe

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のちの彼岸

2015年 09月23日 - 日常

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秋分とは、昼と夜の長さがほぼ同じになる日で、半年前の春分とは逆に、少しずつ夜が長くなっていきます。
秋彼岸の中日でもあり、『祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ日』として、「秋分の日」は国民の祝日になっています。
秋分の日を中日として、その前後3日、合計7日間を「彼岸(ひがん)」といい、最初の日を「彼岸の入り」、最後の日を「彼岸の明け」と呼びます。
春の彼岸と区別して、秋の彼岸を「のちの彼岸」と呼ぶこともあります。

お彼岸と言いますと、先祖供養やお墓参りと思い浮かべてしまいますが、実は、生きている私たちの仏道修行の一週間でもあります。
この一週間で少しでも私たちは、苦しみがあるこちら側の此の岸から、仏さまの居られるあちら側の、彼の岸へ渡っていかなければならないのですが、法華宗のお彼岸は、私たちがいる、こちら側の此岸を仏さまの居られる浄土(彼岸)にしていくことに重点を置きます。
なぜなら、私たちが住んでいる世界を良くしていくことこそが、私たちが救われる道であると法華経が説くからです。
残りの3日間、仏道修行に精進いたしましょう。

ありがとうございました。  法華坊主 joe

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先祖を敬い、亡くなった人を偲ぶ

2015年 09月22日 - 日常

お彼岸はインドなど他の仏教国にはない日本だけの行事です。
日本では、正月など神道にまつわる行事を行う一方、仏教を説いた釈迦の教えも受け入れてきました。
お彼岸は「日願」でもあるため、太陽の神を信仰する神道と結びつきやすかったという説もあります。
また、春の種まきや秋の収穫とも結びつき、自然に対する感謝や祈りがご先祖様に感謝する気持ちにもつながって、お彼岸は大切な行事となりました。
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彼岸の中日である「春分の日」「秋分の日」は国民の祝日です。
祝日法による趣旨は?
春分の日=『自然をたたえ、生物をいつくしむ日』
秋分の日=『祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ日』と規定されています。

秋分の日は太陽が真東から昇って真西に沈み、昼と夜の長さがほぼ同じになる日ですが、お彼岸にお墓参りに行く風習は、この太陽に関係しています。
仏教では、生死の海を渡って到達する悟りの世界を彼岸(ひがん)といい、その反対側の私たちがいる迷いや煩悩に満ちた世界を此岸(しがん)といいます。
そして、彼岸は西に、此岸は東にあるとされており、太陽が真東から昇って真西に沈む秋分の日は、彼岸と此岸がもっとも通じやすくなると考え、先祖供養をするようになりました。
明日は、その秋分の日を迎えます。

ありがとうございました。  法華坊主 joe

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老人を敬愛し、長寿を祝う

2015年 09月21日 - 日常

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厚生労働省が公表した2014年の日本人の平均寿命によると、男性は80.50歳、女性は86.83歳で、いずれも過去最高を更新しました。
女性の半数近くが90歳の「卒寿」を迎えるといいます。
今日は「敬老の日」、社会のために長年働いてきたお年寄りを敬い、長寿を祝う日です。
昭和26年に制定された「としよりの日」が「老人の日」と改まり、昭和41年から「敬老の日」として国民の祝日になりました。
もともとは聖徳太子が老人や病人のための「悲田院(ひでんいん)」を建てた日という9月15日でしたが、平成15年より9月の第3月曜日となり、9月15日は「老人の日」、9月15日から21日までの1週間は「老人週間」になりました。
老人の日は、「国民の間に広く老人の福祉についての関心と理解を深めるとともに、老人に対し自らの生活の向上に努める意欲を促す」ことを目的にしているようですが、パッピーマンデーに伴う詭弁と思えてなりませんね。

健康上の問題がなく日常生活を普通に送れる状態が幕を閉じる平均年齢を「健康寿命」といいますが、日本の場合、男性が約71歳、女性が約74歳だそうです。

ありがとうございました。  法華坊主 joe

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彼岸の入り

2015年 09月21日 - 日常

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今日(20日)は、秋の彼岸の入りです。
秋の彼岸は、9月20日~26日ですが、最初の日を「彼岸の入り」、最後の日を「彼岸明け」、真ん中にあたる春分・秋分を「彼岸の中日(ちゅうにち)」といいます。

法華宗で説く「彼岸」と通仏教の「彼岸」とは、解釈に少々違いがありますが、今回は一般に説く「彼岸」について説明しましょう。
仏教では、私たちの住む世界をこちらの岸、三途の川(さんずのかわ)を挟んで、ご先祖様の霊が住む世界をあちらの岸と考えられていて、こちらの岸を「此岸(しがん)」あちらの岸を「彼岸」といいます。
この極楽浄土は西の彼方にあるとされているため、太陽が真西に沈む春分・秋分にお墓参りや先祖供養を行うようになりました。
これは仏教にはない習慣で、日本独自のものです。
中日に夕陽を拝むと功徳があるといわれています。

今日から一週間、仏道修行に精進いたしましょう。(いつの間にか21日になってしまいましたね)

ありがとうございました。  法華坊主 joe

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土地の神様を祀る日

2015年 09月19日 - 日常

今日(19日)は「社日(しゃにち)」です。
社日は、生まれた土地の神様(産土神)を祀る日です。
春と秋の2回行われ、春のものを春社〔しゅんしゃ/はるしゃ〕、秋のものを秋社〔しゅうしゃ/あきしゃ〕といいます。
春分と秋分のそれぞれに最も近い戊〔つちのえ/いぬ〕の日を指します。
「戊」という文字には「土」という意味があります。
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農業の視点から見ると、春の社日は種まきの時期にあたり、秋の社日は収穫の時期にあたります。
これらは農業において忘れてはいけない大事な時期です。
そのため社日は全国的に重要な節目の日とされるようになりました。
春には五穀豊穣の祈願が、秋には無事に作物を収穫するための祈願が行われました。
農業を中心として生きてきた我々の祖先にとって、大地の恵みである「土」との関係は切っても切れない縁なのかもしれません。
古来から自分の土地の神様をとても大切にしていた日本人には、受け入れやすい風習だったのではないでしょうか。
明日は秋彼岸の入り、23日がお中日、節目の行事を丁寧に行いたいものです。

ありがとうございました。  法華坊主 joe

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